米国での興行収入総額が2025年最低を記録した3月第2週、首位に輝いた作品は?

3月第2週の週末は2025年、そればかりかコロナ禍以降の米国において最も映画の興行収入が低調となった期間だった。
そんな中で余裕の国内興行収入トップに輝いたのがジャック・クエイド主演の『Mr.ノボカイン』(制作:パラマウント)だ。同作は先週金曜日(日本では6月20日公開)に公開されるや否や、870万ドルの初動興行収入を記録し、『ミッキー17』を破って首位に躍り出た。同作はクエイド演じる「痛みを感じない」主人公がその打たれ強さを活かして活躍するという一風変わったスーパーヒーロー映画である。
750万ドル前後の興行収入を記録し、2位の座を争うのが先週までトップだったポン・ジュノ監督の『ミッキー17』とスティーブン・ソダーバーグ監督の『Black Bag(原題)』の二作品だ。特に、やや期待外れな感が否めない前者は先週と比較し、60%ほどの減収となった。
このように興行収入が1000万ドルを超えた作品が一つもない週末はかなり異例と言えるだろう。先週末の米国国内の興行収入総額は5470万ドルと見積もられており、これは2025年のワースト記録となったスーパーボウルを控えた週末(5580万ドル)を下回る水準だ。
そんな中でも4位にランクインしたマーベルの『キャプテン・アメリカ:ブレーブ・ニュー・ワールド』は5週目にして550万ドルと手堅いパフォーマンスを維持している。これによってマーベルの親会社であるディズニーは2025年に初めて映画チケットの売り上げ総額が10億ドルを超えた制作会社となった。
また、5位には『ルーニー・テューンズ』の新作が320万ドルでランクインし、そこにイエス・キリストの生涯を描いたインディー映画の『The Last Supper(原題)』が280万ドルで続く形となっている。
先週は総じておとなしい1週間となったものの、今週にはディズニーの注目作である、実写版『白雪姫』、その次には『マインクラフト/ザ・ムービー』の公開を控えているだけに今後の動向からは目が離せない。特に前者だけでもアメリカ国内で5000〜5600万ドルほどの初動興行収入を記録することが見込まれている。
今後の展開に注目だ。
※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら
【関連記事】
- 実写映画『白雪姫』、前評判を覆す好評の声が集まる
- アンソニー・マッキーが子育てにおいて意識する「男らしさ」の意義
- 【実態調査】ミラブルシャワーヘッドの口コミ徹底分析|悪い評判の理由とは?
- 興行収入:『マインクラフト/ザ・ムービー』が5800万ドルの好調な初週を見込む
- 興行収入が低調なオスカーウィーク、『キャプテン・アメリカ』新作が制す