山中瑶子監督監督、河合優実主演『ナミビアの砂漠』カンヌ映画祭・監督週間に出品
第77回カンヌ国際映画祭(5月15~25日)の監督週間に、山中瑤子監督の『ナミビアの砂漠』が選出された。
監督週間は監督の自由な発想や作家性が集う、映画祭と並行して開催される独立部門。
日本映画では過去に北野武監督『キッズ・リターン』(1996)、三池崇史監督の『初恋』(2019)などが出品されている。
山中監督は、撮影時19歳だった監督作『あみこ』(2017)でデビュー。
第39回PFFアワードで観客賞を受賞し、第68回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に史上最年少で選出されるなど国内外で注目を浴びた。
選出の吉報を受け、山中監督は「あの時の私たちでしか作れなかった、この苦しくて自由で愛おしい映画の旅が、ラディカルな監督週間からスタートすることをうれしく思います」
「スタッフ、キャスト全員が天才的でした。関わり、見守ってくださった皆さんに大きな感謝と敬意でいっぱいです。一足早く見ていただけるカンヌの観客の皆さんの反応が楽しみです」と喜びのコメントを寄せた。
『ナミビアの砂漠』は、無為な生活を送る現代女性のカナが抱える爆発しそうなエネルギーを描いた作品。
TBSドラマ『不適切にもほどがある!』で脚光を浴びた河合優実が主演。
『あみこ』に衝撃を受け、「いつか出演したいです」と山中監督に直談判したこともあり、念願のタッグとなった。
河合も「心の底からうれしいです。映画に実りをもたらし続けてきたカンヌの景色を、この作品と共に見られることに胸の内がキラキラ燃えています」
「山中監督を信じて良かったです。信じて作れば絶対に豊かなものができるし、伝わるはずだと思い続けていました。世界に届くことがとにかく楽しみです」と期待している。
日本では2024年内の公開を予定している。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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