米アカデミー賞「スタントデザイン賞」が新設へ 100回目の記念式典で初授賞

映画芸術科学アカデミーは、第100回アカデミー賞（2028年）で新たに「スタントデザイン賞」を創設すると発表した。対象は2027年に公開される映画で、スタントの芸術性と技術に光を当てる試みだ。

スタント分野への敬意

アカデミーのビル・クレイマーCEOとジャネット・ヤン会長は声明でこう語った。「映画の初期からスタントは重要な要素だった。今回、創造性と技術を兼ね備えたアーティストたちの功績を正式に称えることができて誇らしい。」

なお、賞の詳細なルールは2027年に発表予定。候補者の発表や授賞方法は、今後アカデミーの理事会が決定する。

これまでオスカー像を授与されたスタントパフォーマーは、2名のみ。それは、名誉賞を受賞したヤキマ・カナット（1966年）とハル・ニーダム（2012年）だ。

しかし、ここ数年でアカデミーに招かれたスタント関係者は増加。現在は100人以上のスタント専門家が制作・技術部門に所属している。

この新設部門の実現には、『フォールガイ』（2024年）の監督で元スタントマンのデビッド・レイチや、スタントコーディネーターのクリス・オハラの尽力があった。両者はアカデミーに対して直接プレゼンを行い、スタント界の価値を訴えてきた。

レイチは声明でこう語った。「私たちは長年この瞬間のために努力してきた。バスター・キートンやチャーリー・チャップリンのような伝説的存在から、現代のスタントアーティストまで。この芸術の美しさがついに評価される」。

なお、アカデミーが新たに創設する賞はこれが連続2年目。2024年には「キャスティング賞」が設けられ、第98回（2026年発表）で初めて授与される予定だ。

※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。

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