【F1アゼルバイジャンGP2026】決勝レポート|ラッセルが0.196秒の死闘を制す——第10回記念大会にケイティ・ペリーとカルヴィン・ハリスが彩りを添えた
古都バクーで歴史が動いた——10周年記念グランプリにふさわしい混乱と感動の土曜決勝
バクーの空気と10周年記念の祝典
2026年のアゼルバイジャンGPは、バクーがF1を迎えてちょうど10周年という記念すべき大会となった。その節目にふさわしく、今年のバクーはエンターテインメントでも歴史を作った。ケイティ・ペリーとカルヴィン・ハリスが週末を通じてパフォーマンスを披露し、主催者は「10周年のアゼルバイジャンGPは、コース上の興奮だけでなく、バクーの特別な音楽プログラムによっても記憶される」と語った。

バクーのパドックはモナコやマドリードとは根本的に異なる。ハリウッドのスターやファッション業界のインフルエンサーよりも、地元アゼルバイジャンと近隣地域からの富裕層、そして本物のレーシングファンが集まる場所だ。120か国以上のファンが2026年アゼルバイジャンGPのチケットを購入し、56の国際テレビチャンネルとストリーミングプラットフォームでライブ配信された。そして今年、自閉症を持つ若者たちを対象とした特別なパドックツアーも実施された——10周年という節目に相応しい社会包摂の取り組みだ。
セレブリティの存在感はここではコース外ではなくコース上にある。石造りの12世紀の城壁をかすめ、世界で最も狭いコーナーを抜け、2キロのカスピ海沿いのストレートを時速300キロ超で疾走する——このサーキット自体がショーだ。そして今年も、バクーはその約束を完璧に守った。
決勝レース——0.196秒の死闘

ジョージ・ラッセルが今季3勝目を飾った。しかしその道のりは、最後の1周まで誰も結果を知ることができなかった。
序盤、ラッセルはポールからホールショットを奪い、レースをコントロール。しかし真の主役は復帰戦のアイザック・ハジャーとマックス・フェルスタッペンのレッドブル勢だった。2台は相次いで上位陣を攻略し、チームオーダーによりフェルスタッペンが2番手でラッセルを追い始めた。
中盤、アレクサンダー・アルボンのクラッシュでセーフティカーが導入され、各車がタイヤ交換を敢行。しかし再開直後のターン1でさらなる大波乱——フランコ・コラピントがチームメイトのガスリーに追突し、弾き飛ばされたガスリーがノリスに激突した。タイトル争いを続けていたノリスと、アルピーヌの2台がその場でリタイア。その後3位を走行していたピアストリもブレーキをロックさせてオーバーラン、15位まで順位を落とした。
16番手スタートのアントネッリはこの混乱を巧みに突いて順位を上げ、最終的にハミルトンをストレートで仕留めて5位でフィニッシュ。予選クラッシュによるダメージを最小限に抑えた。
そして最終ラップ。フェルスタッペンがラッセルの背後0.5秒以内に迫り、ホームストレートで並びかけた。しかしラッセルが意地でトップを守り切り、わずか0.196秒差でチェッカーを受けた。復帰戦のハジャーが3位、ルクレールが4位。
バクーは今年も、最後まで結果を明かさなかった。それがこの街のやり方だ。
F1バクーGP2026 決勝結果
- ラッセル(メルセデス)
- フェルスタッペン(レッドブル)
- ハジャー(レッドブル)
- ルクレール(フェラーリ)
- アントネッリ(メルセデス)
- ハミルトン(フェラーリ)
- リンドブラッド(レーシングブルズ)
- オコン(ハース)
- ベアマン(ハース)
- サインツ(ウィリアムズ)
- ヒュルケンベルグ(アウディ)
- ローソン(レーシングブルズ)
- ピアストリ(マクラーレン)
- ペレス(キャデラック)
- ボルトレート(アウディ)
DNF:ボッタス、コラピント、ガスリー、ノリス、アルボン、アロンソ、ストロール
