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【カンヌ国際映画祭2026】必見のノミネート作10選!是枝裕和・濱口竜介最新作ほか、パルムドールは誰の手に

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【カンヌ国際映画祭2026】必見のノミネート作10選!是枝裕和・濱口竜介最新作ほか、パルムドールは誰の手に
(左上から時計回り)『急に具合が悪くなる』、『The Man I Love(原題)』、『箱の中の羊』、『Fatherland(英題)』より 写真:Cannes Film Festival(4)
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現地時間2026年5月12日から23日にかけて開催される「第79回カンヌ国際映画祭」。映画史にその名を刻む巨匠から、時代の寵児となった若き才能までが一堂に会するこの場所は、まさにシネマの聖域だ。特に最高賞パルムドールを争うコンペティション部門は、かつてないほどの熱気に包まれている。

今回、米『ハリウッド・リポーター』の映画批評家であるデヴィッド・ルーニーが、膨大なラインナップの中から「今、私たちが最も観るべき傑作」を厳選した。

▼【カンヌ国際映画祭2026】必見のノミネート作10選

2021年に世界を席巻した濱口竜介の待望のフランス語デビュー作から、是枝裕和がAIと死生観に切り込む意欲作まで、今年のカンヌの行方を占う上で外せない「必見の10本」を紐解いていく。

1.『急に具合が悪くなる』(6月19日より全国公開)

『急に具合が悪くなる』より
『急に具合が悪くなる』より 写真:Cannes Film Festival

2021年、『ドライブ・マイ・カー』でカンヌを熱狂させ、後にアカデミー賞国際長編映画賞受賞という快挙を成し遂げた濱口竜介。フランス語映画デビュー作となる本作では、ヴィルジニー・エフィラがパリ郊外の介護施設の施設長・マリー=ルーを演じる。

マリー=ルーはチーム内の不和に直面しながらも、思いやりに基づくケア技法「ユマニチュード」を導入しようと奮闘する。そんな彼女の人生は、岡本多緒演じる末期がんの舞台演出家・真理と出会ったことで一変する。ふたりの女性は、システムの制約を乗り越え、施設を「抵抗の象徴」へと変えるためにともに戦うなかで、精神的な絆を深めていく。

2.『Coward(原題)』

『Coward(原題)』より
『Coward(原題)』より 写真:Cannes Film Festival

『Girl/ガール』と『CLOSE/クロース』という、カンヌで受賞を果たしたクィア・ストーリーでキャリアをスタートさせたルーカス・ドン。今回挑むのは、自身初となる戦争ドラマであり、これまでで最も野心的なプロジェクトだ。

ベルギー出身のドン監督が「愛と死、創造と破壊の物語」と表現する本作の舞台は、第一次世界大戦の最前線。手柄を立てることに必死な新兵の前に現れたのは、塹壕の裏で舞台を作り、部隊に笑顔を取り戻そうとする不思議な戦友だった。暴力と残酷さが渦巻くなかで、ふたりの男はつかの間の自由を見出していく。

3.『Fatherland(英題)』

『Fatherland(英題)』より
『Fatherland(英題)』より 写真:Cannes Film Festival

ザンドラ・ヒュラーにとって、今年は飛躍の年だ。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のヒット、ベルリン国際映画祭での銀熊賞(主演俳優賞)受賞、そして秋にはアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督の新作が控えている。そんなドイツの名優が、パヴェウ・パヴリコフスキによる第二次世界大戦後の欧州探訪シリーズに加わった。

豊かな質感のモノクロ映像で描かれる本作は、ノーベル賞作家トーマス・マンと娘が、廃墟となったドイツを旅するロードムービー。戦時中に米国へ亡命したマンにとって、初めての「祖国(Fatherland)」への帰還を描き出す。

4.『Fjord(原題)』

『Fjord(原題)』より
『Fjord(原題)』より 写真:@fjordthefilm/Instagram

2000年代半ばの「ルーマニア・ニューウェーブ」の旗手クリスティアン・ムンジウは、2007年に『4ヶ月、3週と2日』でパルムドールを受賞した。新作もまた、ムンジウらしい厳格なスタイルで描かれる挑発的な社会派リアリズム作品だ。

セバスチャン・スタンとレナーテ・レインスヴェが演じるルーマニア/ノルウェー人の夫婦は、ノルウェーの辺境にある妻の故郷へと移住する。隣人一家と親交を深めるが、ある児童虐待の疑いをきっかけに、厳しい監視と法的トラブルに巻き込まれていく。

5.『Hope(英題)』

『Hope(英題)』より
『Hope(英題)』より 写真:Plus M

カルト的な人気を誇るホラー『哭声/コクソン』から10年。ナ・ホンジンが、韓国映画史上最高額の製作費を投じたとされる大規模SFスリラーで帰還する。韓国の俳優陣に加え、テイラー・ラッセル、アリシア・ヴィキャンデル、マイケル・ファスベンダーら豪華キャストが脇を固める。

非武装地帯に近い人里離れた村「ホープ・ハーバー」で、村外れに虎が出没したとの通報が警察署長に入る。村がパニックに陥るなか、事態はより暗い謎へと変貌し、署長は「あり得ない現実」に直面することになる。

6.『The Man I Love(原題)』

『The Man I Love(原題)』より
『The Man I Love(原題)』より 写真:Cannes Film Festival

2025年に絶賛された『Peter Hujar’s Day(原題)』に続き、アイラ・サックスは舞台を1970年代のニューヨークから、エイズ危機の最中にある80年代後半へと移す。

ラミ・マレックが演じるのは、死に屈することを拒み、パートナーや友人たちの愛のなかに身を投じる魅力的な表現者ジミー。ジミーの人生における新旧の恋人役をトム・スターリッジとルーサー・フォードが演じ、レベッカ・ホール、エボン・モス=バクラックらが共演する。

7.『Paper Tiger(原題)』

『Paper Tiger(原題)』より
『Paper Tiger(原題)』より 写真:@neonrated/Instagtam

ジェームズ・グレイのファンにとって、彼が過去5回もコンペに出品しながら主要賞を一度も受賞していないことは、もどかしい事実だ。6度目の挑戦となる本作は、1980年代を舞台に「アメリカン・ドリーム」を追う兄弟を描く骨太なドラマで、前作『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』の精神的な続編ともいえる。

汚職と暴力が渦巻く危険な世界で、ふたりの忠誠心は試され、家族はロシア・マフィアの脅威にさらされる。マイルズ・テラースカーレット・ヨハンソンアダム・ドライバーという豪華主演陣にも注目が集まる。

8.『Parallel Tales(英題)』

『Parallel Tales(英題)』より
『Parallel Tales(英題)』より 写真:Cannes Film Festival

2度のアカデミー賞受賞歴を持つイランの巨匠アスガー・ファルハディが、イザベル・ユペール、カトリーヌ・ドヌーヴらフランスの名優を集結させた。

キェシロフスキの『デカローグ』第6話をベースにした本作は、パリを舞台に、執筆のヒントを求めて向かいの住人を覗き見し始めた小説家の物語。フィクションが現実を侵食し始める時、予想だにしない結末が待ち受けている。

9.『箱の中の羊』(5月29日より全国公開)

『箱の中の羊』より
『箱の中の羊』より 写真:Cannes Film Festival

2018年に『万引き家族』でパルムドールに輝いた是枝裕和が、人間とAIの関係を独自に解釈したSFドラマでコンペに復帰。息子を亡くした夫婦のもとに、死者を蘇らせる謎の小包が届く。ヒューマノイドを息子として受け入れる妻と、距離を置く夫。是枝監督は、物語を通じて親子、喪失、そして生と死の意味を静かに問いかける。

10.『The Unknown(英題)』

『The Unknown(英題)』より
『The Unknown(英題)』より 写真:@neonrated/Instagram

『落下の解剖学』でアカデミー賞脚本賞を手にしたアルチュール・アラリの監督作。自身の生活をひた隠しにしてきた写真家の男が、あるパーティーで一人の女性に目を奪われ、彼女を追った末、数時間後にその女性の体で目覚めるという物語。その「未知の女性」を演じるのは、今やフランス映画界に欠かせないレア・セドゥだ。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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