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【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|是枝裕和、濱口竜介、黒沢清ら

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【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督の作品を紹介、是枝裕和監督、濱口竜介監督、深田晃司監督
(左から)是枝裕和監督、濱口竜介監督、深田晃司監督 写真:COURTESY OF TOKYO INTERNATIONAL FILM FESTIVAL, © 2023 NEOPA / Fictive, ⓒKazuko Wakayama
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第79回カンヌ国際映画祭が2026年5月12日~5月23日(現地時間)に開催される。パルム・ドールを競うコンペティション部門には、日本から3作品が出品される快挙となった。さらに、日本人監督として、岨手由貴子監督の『すべて真夜中の恋人たち』が「ある視点」部門に、黒沢清監督の『黒牢城』がカンヌ・プレミア部門に出品された。

本記事では、2026年のカンヌ国際映画祭で注目を集める日本人監督たちの過去作を厳選して紹介する。才能あふれる監督たちの過去作品を、この機会にぜひチェックしてほしい。

▼第79回(2026年)カンヌ国際映画祭出品 日本人監督作品

■コンペティション部門

『箱の中の羊』監督:是枝裕和
『ナギダイアリー』監督:深田晃司
『急に具合が悪くなる』監督:濱口竜介

■ある視点部門

『すべて真夜中の恋人たち』監督:岨手由貴子

■カンヌ・プレミア部門

『黒牢城』監督:黒沢清

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▼是枝裕和監督作品――国境をまたぎ第一線で活躍中!

是枝裕和、濱口竜介、黒沢清…カンヌ2026を席巻する日本人監督の代表作を一挙紹介
『箱の中の羊』 ©2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.

2026年のカンヌ国際映画祭で『箱の中の羊』がコンペティション部門に出品された是枝裕和監督。現代日本を代表する映画監督の一人で、国際的に活躍中だ。

是枝監督とカンヌの縁は深い。2001年に『DISTANCE』がコンペティション部門に初出品。2004年の『誰も知らない』では、主演の柳楽優弥が史上最年少・日本人初の男優賞を受賞した。2013年には、『そして父になる』で審査員賞とエキュメニカル賞の特別表彰を受けた。

2018年に『万引き家族』で最高賞パルム・ドールを受賞すると、国内外で大きなニュースに。2022年には、自身初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』がエキュメニカル審査員賞を受賞したほか、主演のソン・ガンホが韓国人俳優として初めて男優賞を受賞した。さらに、2023年の『怪物』はクィア・パルムを受賞。常にさまざまな社会問題を描き、その善悪や課題を観客に問いかけている。

『誰も知らない』(2004年)

【カンヌ2026】日本人監督の過去作おすすめ一覧|『誰も知らない』
『誰も知らない』 画像:Prime Video

出演:柳楽優弥、北浦愛、木村飛影、清水萌々子、YOU ほか

実際に起きた「巣鴨子ども置き去り事件」から着想を得た作品。派手な演出を排し、静かな絶望と小さな幸福を積み重ねる構成を特徴としている。子どもたちだけで生活を続ける兄妹を、柳楽をはじめとする子役がリアルに演じた。さらに、子どもたちの自然な演技を引き出した是枝監督の演出が、高い評価を受けた。

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『そして父になる』(2013年)

【カンヌ2026】日本人監督の過去作おすすめ一覧|『そして父になる』
『そして父になる』 画像:Prime Video

出演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー ほか

「病院での子どもの取り違え」という衝撃的な題材を扱った作品。「血のつながり」と「共に過ごした時間」の価値を深く掘り下げる。仕事優先で生きるエリートの父親役を、福山雅治が演じた。リリー・フランキーの温かみある父親像も強い印象を残す。

『万引き家族』(2018年)

【カンヌ2026】日本人監督の過去作おすすめ一覧|『万引き家族』
『万引き家族』 画像:Prime Video

出演:リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、城桧吏、佐々木みゆ ほか

東京の片隅で貧困の中を生きる「疑似家族」を描いたヒューマンドラマ。犯罪を通じてつながる家族の絆という危ういテーマを描き、社会保障や孤独など、日本社会の問題にも鋭く切り込んでいる。城桧吏と佐々木みゆという子役たちが物語の中心を担う。安藤サクラの繊細かつ力強い演技も、高く評価された。

『怪物』(2023年)

出演:安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太 ほか

学校、家庭、子ども社会に潜む“見えない暴力”がテーマ。同じ出来事を複数の視点から描く構成で、観客の先入観が次々と覆される。黒川想矢と柊木陽太が少年役を瑞々しく演じた。安藤サクラが息子を守ろうとする母親役、永山瑛太が複雑な立場の教師役を熱演。坂元裕二の脚本と、坂本龍一の音楽でも話題となった。

▼深田晃司監督作品――映画業界への貢献でも注目

是枝裕和、濱口竜介、黒沢清…カンヌ2026を席巻する日本人監督の代表作を一挙紹介
『ナギダイアリー』 ©2026 ナギダイアリー・パートナーズ / Survivance / Momo Film Co.

ナギダイアリー』がコンペティション部門に出品された深田晃司監督。2016年に『淵に立つ』で「ある視点」部門の審査委員賞を受賞し、国内外から注目を集めた。2020年には、企画から参加したテレビドラマの劇場版『本気のしるし ≪劇場版≫』が同映画祭「Official Selection 2020」に選出されている。また、昨年公開の『恋愛裁判』がカンヌ・プレミア部門に出品された。

さらに、コロナ禍に経営危機に陥った劇場を支えるクラウドファンディングを立ち上げるなど、映画業界の支援活動にも積極的に取り組んできた。2022年の東京国際映画祭ではその功績が評価され、映画界に貢献した映画人に贈られる「黒澤明賞」を受賞した。

『ほとりの朔子』(2013年)

出演:二階堂ふみ、鶴田真由、太賀 ほか

受験に失敗した少女が、海辺の町で過ごすひと夏を描く。二階堂ふみが主人公・朔子を演じ、思春期特有の揺れる感情を繊細に表現。鶴田真由、太賀、古舘寛治ら実力派キャストが脇を固める。思春期の不安や孤独、そして小さな成長を静かに味わえる作品となっている。ナント三大陸映画祭「金の気球賞」(グランプリ)、「若い審査員賞」受賞。

『淵に立つ』(2016年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『淵に立つ』
『淵に立つ』 画像:Prime Video

出演:浅野忠信、筒井真理子、古舘寛治、太賀 ほか

心理サスペンス要素の強いヒューマンドラマ。浅野忠信演じる謎めいた男の来訪によって、一家の日常が少しずつ崩壊していく――。静かな演出の中に、不気味さや暴力性がじわじわと広がる。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞、アジア・フィルム・アワードにて浅野忠信が最優秀主演男優賞を受賞。

『LOVE LIFE』(2022年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『LOVE LIFE』
『LOVE LIFE』 画像:Prime Video

出演:木村文乃、永山絢斗、砂田アトム、山崎紘菜 ほか

矢野顕子の同名楽曲から着想を得て制作された作品。主人公に突然降りかかった悲劇をきっかけに、家族や過去との関係が揺れ動いていくさまを描く。木村文乃が主人公・妙子の複雑な感情を丁寧に演じた。第79回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門正式出品、第14回TAMA映画賞・最優秀作品賞受賞。

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▼濱口竜介監督作品――『ドライブ・マイ・カー』で世界を席巻

是枝裕和、濱口竜介、黒沢清…カンヌ2026を席巻する日本人監督の代表作を一挙紹介
『急に具合が悪くなる』より ©2026 Cinéfrance Studios – Arte France Cinéma – Office Shirous – Bitters End – Heimatfilm – Tarantula & Gapbusters – Same Player – Soudain JPN Partners

2026年カンヌ国際映画祭にて『急に具合が悪くなる』がコンペティション部門に出品された濱口竜介監督は、『ドライブ・マイ・カー』(2021年)が高く評価され、世界中で脚光を浴びた。同作はカンヌ国際映画祭で脚本賞・FIPRESCI賞(国際映画批評家連盟賞)・エキュメニカル審査員賞の3部門で受賞という、日本映画初の快挙を成し遂げた。

さらに、第94回アカデミー賞で作品賞・脚色賞を含む計4部門にノミネートされ、国際長編映画賞受賞を果たす。同年のゴールデングローブ賞で非英語映画賞、クリティクス・チョイス・アワードで外国語映画賞、全米映画批評家協会賞で作品賞・監督賞などを受賞し、海外の映画賞を席巻した。

『寝ても覚めても』(2018年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『寝ても覚めても』
『寝ても覚めても』 画像:Prime Video

出演:東出昌大、唐田えりか、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉 ほか

柴崎友香の同名小説を映画化。同じ顔を持つ2人の男性との恋に揺れる女性を描く。唐田えりかが主人公・朝子役を演じ、揺れ動く恋心を繊細に表現。東出昌大が「麦」と「亮平」という対照的な二役を演じた。長回しを活かした会話劇と、静かな演出によって生まれる独特の緊張感が見どころ。

『ドライブ・マイ・カー』(2021年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『ドライブ・マイ・カー』
『ドライブ・マイ・カー』インターナショナル版 画像:Prime Video

出演:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生 ほか

村上春樹の同名短編小説を映画化。喪失を抱えた人々が、対話を通じて少しずつ心を開いていく様子を描く。車内で交わされる静かな会話が、深い感情のドラマを生み出す。演劇の稽古風景と“人生の痛み”が重なり合う構成が特徴だ。西島秀俊が主人公の舞台演出家・家福悠介を演じ、国内外で絶賛された。

▼岨手由貴子監督作品――女性の繊細な心理描写が魅力

是枝裕和、濱口竜介、黒沢清…カンヌ2026を席巻する日本人監督の代表作を一挙紹介
『すべて真夜中の恋人たち』より ©2026『すべて真夜中の恋人たち』製作委員会

岨手由貴子(そで ゆきこ)監督は、『すべて真夜中の恋人たち』が2026年カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品された。2021年に門脇麦、水原希子が出演した『あのこは貴族』がスマッシュヒットを記録し、国内外で話題を呼んだ。女性の生き方や階級格差、人間関係、繊細な心理描写で高く評価されている。

また、監督・脚本を務めた『すべて忘れてしまうから』がディズニープラスで配信中。さらにNetflixのドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』に脚本で参加するなど、配信作品でも存在感を増している。カンヌ国際映画祭には初参加となり、今後の活躍が注目されている。

『グッド・ストライプス』(2015年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『グッド・ストライプス』
『グッド・ストライプス』 画像:Prime Video

出演:菊池亜希子、中島歩、臼田あさ美、中村優子 ほか

岨手監督の長編商業デビュー作にして、第7回TAMA映画賞・最優秀新進監督賞などを受賞し、その才能が高く評価された。結婚前の不安と幸福を描いた恋愛ドラマで、妊娠をきっかけに結婚を決めたカップルの日常が丁寧に綴られる。菊池亜希子と中島歩がダブル主演を務め、結婚を控えたカップル役を演じた。

『あのこは貴族』(2021年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『あのこは貴族』
『あのこは貴族』 画像:Prime Video

出演:門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ ほか

山内マリコの同名小説を映画化。2人の女性を軸に、現代日本における“見えない格差”を鋭く描いたヒューマンドラマ。門脇麦が裕福な家庭で育った主人公・華子を、水原希子が地方出身で自立して生きる美紀を演じた。女性たちの孤独や生きづらさが、静かな視点で映し出される。

U-NEXT

▼黒沢清監督作品――過去に2作品がカンヌで受賞!

すでに世界的に高い評価を受ける黒沢清監督は、自身初の時代劇『黒牢城』が2026年「カンヌ・プレミア部門」に出品された。『CURE』(1997年)は国内外で高い評価を受け、現在に至るまで名作ホラー映画として人気を集めている。

また、1999年に『カリスマ』が「監督週間」部門に選出されて以降、カンヌ国際映画祭との接点も多い。2001年には『回路』が「ある視点」部門に出品され、2003年には『アカルイミライ』が「コンペティション部門」に出品された。2008年に『トウキョウソナタ』で「ある視点」部門の審査員賞、2015年に『岸辺の旅』で同部門監督賞を受賞した。2017年には『散歩する侵略者』が同部門に出品された。

『CURE』(1997年)

出演:役所広司、萩原聖人、うじきつよし、中川安奈、洞口依子 ほか

日本映画を代表するサイコサスペンスとして名高い一作。後のJホラーや海外ホラーにも大きな影響を与えた。連続猟奇殺人事件を追う刑事と、記憶喪失と主張する謎の男の対峙を描く。刑事の高部を役所広司が、人を操るような不気味さを持つ謎の男・間宮を萩原聖人が演じた。

『トウキョウソナタ』(2008年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『トウキョウソナタ』
『トウキョウソナタ』 画像:Prime Video

出演:香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海、役所広司 ほか

黒沢監督が家族ドラマに挑戦した異色作。失業を隠す父親を中心に、崩壊寸前の家族の日常を描く。リストラされたことを家族に隠し続ける父親を香川照之が、閉塞感を抱える母親を小泉今日子が演じた。役所広司も印象的な役どころで登場。家族それぞれが抱える孤独や不安を、俳優陣がリアルに表現している。

『岸辺の旅』(2015年)

出演:深津絵里、浅野忠信、小松政夫、蒼井優、江本明 ほか

湯本香樹実の同名小説を映画化。亡くなった夫と妻が旅を続けるロードムービー風のファンタジーで、死者と生者の境界を静かに描いている。失踪した夫の帰りを待ち続ける妻・瑞希を深津絵里が演じた。死後に妻の前へ戻ってくる夫役で浅野忠信が出演。2人の静かな演技が、幻想的な世界観を醸し出している。

『スパイの妻〈劇場版〉』(2020年)

【カンヌ国際映画祭2026】日本人監督5人の“今観るべき代表作”|『スパイの妻』
『スパイの妻〈劇場版〉』 画像:Prime Video

出演:蒼井優、高橋一生、東出昌大、坂東龍汰、恒松祐里 ほか

戦時下の日本を舞台とするサスペンスドラマの劇場版。満州で国家機密を知った夫と、彼を支えようとする「スパイの妻」の運命を追う。クラシカルな映像表現と、緻密な脚本が高く評価された。脚本には濱口竜介が参加。蒼井優と高橋一生が夫婦役で共演。第77回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した。

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