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【カンヌ国際映画祭2026】岨手由貴子監督『すべて真夜中の恋人たち』が熱狂の初上映「観客と同じ目線で見ることができた」

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カンヌ国際映画祭2026:岨手由貴子『すべて真夜中の恋人たち』ワールドプレミアで大喝采 岸井ゆきの・浅野忠信も感涙
(左から)浅野忠信、岸井ゆきの、岨手由貴子監督 カンヌ国際映画祭にて©Kazuko Wakayama
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岨手由貴子監督の5年ぶりとなる新作『すべて真夜中の恋人たち』が17日、第79回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門でワールドプレミア上映された。

岨手由貴子(そで ゆきこ)監督と出演の岸井ゆきの、浅野忠信が出席。岨手監督は上映前に舞台挨拶に立ち、「初めてカンヌ国際映画祭に参加します。今日、ここで作品を見てもらえることが本当に本当に幸せです。よろしくお願いします」と緊張の面持ちでコメント。司会者から「もっと話していい」と促されたが、「映画が長いのでコメントは短くしました」と返し、会場は和やかな笑いに包まれた。

カンヌで“感情崩壊”の拍手 映画『すべて真夜中の恋人たち』初上映、岸井ゆきの涙のワケ
(左から)岨手由貴子監督、岸井ゆきの、浅野忠信 カンヌ国際映画祭にて©Kazuko Wakayama

芥川賞作家の川上未映子による初めての同名恋愛小説が原作。国内で累計40万部を突破し、全米批評家協会賞・小説部門に、日本人として初めてノミネートされた話題作。人との関わりを拒み孤独に生きてきたフリーの校閲者・入江冬子(演:岸井ゆきの)が、年上の物理教師・三束(演:浅野忠信)と出会い交流を深めていく中で、自らの孤独や感情と向き合っていく物語だ。

すべて真夜中の恋人たち (講談社文庫 か 112-4)映画原作小説
すべて真夜中の恋人たち 画像:Amazon.co.jp

原作小説「すべて真夜中の恋人たち」

上映中は、大きな笑いと感嘆にも似たため息が何度も漏れ、観客は息を呑むようにスクリーンにくぎ付けに。終了後は「ブラボー」の歓声とともに盛大な拍手が送られた。岨手監督は、目に涙を浮かべる岸井を抱き寄せ、熱い抱擁を交わした。浅野は、2階席からの歓声にガッツポーズで応えた。

【カンヌ国際映画祭2026】岨手由貴子監督『すべて真夜中の恋人たち』が熱狂の初上映 岸井ゆきの涙、浅野忠信ガッツポーズ
浅野忠信 ©Kazuko Wakayama

その後、取材に応じた岨手監督は「3大映画祭に参加する人生になるとは思ってもみなかったので、選出の知らせを聞いたときは本当に驚いたのですが、今日ようやく『カンヌに来たんだ』と実感することができました」と思いを吐露。「観客の皆さんと、隣にいる俳優部の皆さん、全員立場関係なく一緒に映画を見ることが新鮮で、初めは緊張していましたが、最後には皆と同じ目線で見ることができました」と喜びを語った。

カンヌ初参加の岸井は、「どんなふうに伝わるのかなと緊張していましたが、素直に映画を受け取ってくださっていてうれしかったですし、とにかくホッとしました」と笑顔。対する浅野は、何度も訪れている地に凱旋し「僕の中で三束という役はいまだにぐるぐる回っているような、どこに向かっているのか分からない存在だったのですが、先ほど皆さんと一緒に観賞してようやく何かにたどり着けた気がしました。オープニングで自然に涙が流れ、終わった後も涙してしまいました。とても感動しました」と万感の表情を浮かべた。

カンヌで“感情崩壊”の拍手 映画『すべて真夜中の恋人たち』初上映、岸井ゆきの涙のワケ
岨手由貴子監督と岸井ゆきの カンヌ国際映画祭にて©Kazuko Wakayama

今年の「ある視点」部門は、選ばれた20本中11本が女性監督の作品。この傾向について聞かれた岨手監督は、「やっと男女比の過半数を超えたという意識はなく、面白い映画が選ばれるのは自然なことだと思っています。最近は日本でも女性の若手監督が非常に増えてきていますし、いろいろな経験をした人がそれぞれの映画を持ち寄る映画界が私の理想です。私もやっと子供たちが手を離れてきたので、もっといっぱい撮っていきたいなと思っています」と持論を展開した。

映画『すべて真夜中の恋人たち』は今秋、日本公開予定。

カンヌ国際映画祭2026:岨手由貴子『すべて真夜中の恋人たち』ワールドプレミアで大喝采 岸井ゆきの・浅野忠信も感涙
岸井ゆきの、浅野忠信 カンヌ国際映画祭にて©Kazuko Wakayama

記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元

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