斎藤工、監督最新作「スイート・マイホーム」完成に感慨「役者さんの表現が素晴らしい」

俳優の斎藤工が「齊藤工」名義で監督した映画「スイート・マイホーム」の完成披露試写会が3日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。

第13回小説現代長編新人賞を受賞した神津凛子氏の同名小説が原作で、ようやく手に入れた我が家に潜む真実が明かされていくホラーサスペンス。斎藤は、「コロナの前から準備を始め、幸せを1枚めくった中にあるものは何かを考える数年だった。それが作る意義につながり、役者さんたちの表現が素晴らしく、スタッフ皆の作り上げるという思いが宿っている作品。日本ではまだ俳優が監督をすることにフィルターがかかるが、素直に評価してほしい」と感慨深げに語った。

既に上海国際映画祭、米ニューヨーク・アジアン映画祭など海外でも上映。「アトラクションのように悲鳴が上がって空間としておびえているのが分かったし、思わぬところで笑ったり、ふんだんに味わってもらい、この映画がどういうものかを教えてもらった」と満足げに語った。

斎藤が監督する上での第一条件として指名したのが主演の窪田正孝。「共演が一番多く、映画の知識、愛は誰よりも強い方。工さんの描く世界で自由に動けるのは不思議な感じでしたし、20代の頃は調子に乗っていた時期もあって恥ずかしさもありましたが、それもひっくるめてぶつけられたらと思いました」と振り返った。

そして、「ホラーサスペンスというダークな部分はベースにありますが、一番怖いのは人間だということがまざまざと描かれている。日本ではどこかでフタをしたり、自分の気持ちにウソをついて演技をしてしまう。そういうことに気づかせてくれるし、新しい自分を発見できるかも」と意味深な笑み。斎藤も、「どこかに自分を見つけられるかもね」と同調していた。

この日はほかに蓮佛美沙子、奈緒、磯村アメリが登壇。「スイート・マイホーム」は、9月1日から全国で公開される。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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