第97回キネマ旬報ベスト・テン日本映画1位は「せかいのおきく」、主演男優賞は役所広司が4度目栄冠

第97回キネマ旬報ベスト・テン
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第97回(2023年)キネマ旬報ベスト・テンの各賞が1日、決定した。

日本映画第1位(作品賞)は、阪本順治監督の『せかいのおきく』が選出された。阪本監督は日本映画脚本賞も受賞し、共同脚本も含め00年『顔』、11年『大鹿村騒動記』、19年『半世界』に続き、4度目の同賞獲得となる。

主演男優賞は『PERFECT DAYS』などの役所広司。こちらも96年『Shall we ダンス?』『眠る男』『シャブ極道』、97年『うなぎ』『失楽園』、21年『すばらしき世界』に続く4度目の受賞。

「素晴らしい俳優さんたちが活躍された中で、4度目の受賞。本当に幸運な男だと思います。良い脚本と良い監督が存在しなければ、俳優一人では何もできません。この出会いと今まで自分に影響を与えてくれたたくさんの人たちに心から感謝します」とコメントを寄せた。

なお、同作のヴィム・ヴェンダース監督も、日本映画監督賞に選ばれている。

主演女優賞は『ほかげ』の趣里が初の戴冠。

「歴史ある賞をいただき、とても光栄です。自分の中では何一つ変わらないのですが、自分にできることをやって皆さんに『良かった』と言っていただければそれでいい、と思える1年となりました」と喜びをかみしめた。

表彰式は2月18日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで行われ、キネマ旬報社の公式YouTubeチャンネルでライブ配信される。

第97回キネマ旬報ベスト・テンの結果は以下の通り。

日本映画ベスト・テン第1位:『せかいのおきく』

外国映画ベスト・テン第1位:『TAR/ター』

文化映画ベスト・テン第1位:『キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―』

日本映画監督賞:ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』

日本映画脚本賞:阪本順治『せかいのおきく』

外国映画監督賞:トッド・フィールド『TAR/ター』

主演女優賞:趣里『ほかげ』

主演男優賞:役所広司『PERFECT DAYS』『ファミリア』『銀河鉄道の父』

助演女優賞:二階堂ふみ『月』

助演男優賞:磯村勇斗『月』『正欲』『最後まで行く』『波紋』『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編―運命―』『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編―決戦―』

新人女優賞:アイナ・ジ・エンド『キリエのうた』

新人男優賞:塚尾桜雅『ほかげ』

読者選出日本映画監督賞:瑠東東一郎『Gメン』

読者選出外国映画監督賞:マーティン・スコセッシ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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