『マッドマックス: フュリオサ』が興行不振、次の『マッドマックス』映画に黄色信号か

『マッドマックス:フュリオサ』写真: Warner Bros. Pictures
『マッドマックス:フュリオサ』写真: Warner Bros. Pictures
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名匠ジョージ・ミラーによるシリーズ最新作『マッドマックス:フュリオサ』が、先月24日の北米公開後4日間で北米興収3200万ドルと期待を下回るスタートを切った。この不振によって、ミラーが長年温めていた次作『マッドマックス:ザ・ウェイストランド(原題)』に待ったがかかるかもしれない。

「ザ・ウェイストランド」とは?

ミラーは、前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)の企画段階で、「ザ・ウェイストランド」の脚本を「フュリオサ」と同時に執筆していた。「怒りのデス・ロード」の1年前を舞台にした「ザ・ウェイストランド」は、マックスが主人公の物語になるとされていた。

ミラー自身は、先月16日にカンヌで「『ウェイストランド』のことを考える前に、『フュリオサ』の結果を見守る」と語っており、次作の可能性は「フュリオサ」次第であることを認めている。

レビューは好評、一方で観客は減少

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「フュリオサ」は、米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」でスコア90%を獲得するなど、観客の評価は好意的な結果となっている。しかし驚くべきことに、9年前の「怒りのデス・ロード」と比べ、北米では女性や若い男性の客足が激減しているのだ。

「怒りのデス・ロード」の北米公開初週末の観客の割合は、男性60%に対して女性40%だった(PostTrack調べ)。一方で、「フュリオサ」の観客は男性71%、女性29%と、女性主導の映画として宣伝されてきた作品としては衝撃的な数字となった。また、最も頻繫に映画を観に行く18~24歳の客層も、前作の31%から21%へと減少した。

専門家によると、異例のヒットを記録した「怒りのデス・ロード」を除き、『マッドマックス』は元々、ニッチな観客向けのシリーズだったという(メル・ギブソン主演の3作品の北米累計興収は、7000万ドルを切っている)。

もし、これから「フュリオサ」のエンジンがかかれば、ミラーの次作の話し合いが再燃するかもしれないが、興行収入のベテラン専門家は立て直しは厳しいとの見方を示している。

今夏の大作は低空飛行か

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アメリカでは、昨年のストライキの影響で今夏に封切られる予定だった大作映画が延期され、全体的に映画館への客足の激減。劇場やスタジオ関係者は、2025年に回復することを期待している。

『マッドマックス:フュリオサ』は今後も、北米でオープニング週末興収の大半を占めたIMAXなどのPLF(プレミアム・ラージ・フォーマット)での上映が続けられる予定だ。そして、7日全米公開(日本公開は21日)の新作『バッドボーイズ RIDE OR DIE』と競うことになるだろう。

※本記事は英語の記事から抄訳・編集しました。翻訳/和田 萌

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