『X-MEN』歴代シリーズ作品ランキング ― 新作『デッドプール&ウルヴァリン』は何位?

Best X-Men Movies, Ranked
『X-MEN』シリーズ・ランキングの気になる1位は…? 写真: THR Illustration; images: 20th Century Fox Licensing/Merchandising / Everett Collection.
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米『ハリウッド・リポーター』が、新作『デッドプール&ウルヴァリン』に至るまでの『X-MEN』フランチャイズの全作品をランク付けした。

20年間、20世紀フォックスの『X-MEN』作品とスピンオフは、MCUやDCEUとは別に独立した世界を構築してきた。

先週公開された『デッドプール&ウルヴァリン』は、フォックス作品の世界を再訪問しており、それはおそらく最後になるはずだ。それでは、エグゼビアが建てた家の扉をもう一度開けてみよう。

以下、米THRが選ぶ「映画『X-MEN』シリーズ・ランキング」 

14.『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)
13.『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)
12.『ニュー・ミュータント』(2020)
11.『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)
10.『X-メン』(2000)
9.『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)
8.『デッドプール』(2016)
7.『X-MEN:アポカリプス』(2016)
6.『X-MEN2』(2003)
5.『デッドプール2』(2018)
4.『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)

3.『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)

『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)写真: 20th Century Fox

『X-MEN: ファイナル ディシジョン』と『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』によってシリーズが窮地に陥った後、マシュー・ヴォーンは『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』でX-メンの起源である華やかな60年代に立ち返り、新たな息吹を吹き込んだ。

「ファースト・ジェネレーション」は、全く異なる環境で育ったものの、ミュータントに対する共通の夢で結びつくチャールズ・エグゼビア(ジェームズ・マカヴォイ)とエリック・レーンシャー(マイケル・ファスベンダー)の2人を中心に展開する。

原題の「ファースト・クラス」(First Class)は、エグゼビアとマグニートーが最初に訓練した生徒たちのグループを指すだけでなく、人間とミュータントの間の階級の違い、そしてエグゼビア、ミスティーク(ジェニファー・ローレンス)、マグニートーの間の階級の違いも示唆しており、彼らそれぞれのミュータントに対するビジョンに興味深い層を加えている。

ヴォーンの感性は、当時の『X-MEN』映画に欠けていたコミックとその美学への新鮮な愛着をもたらした。「ファースト・ジェネレーション」は、初期のジェームズ・ボンド作品のような魅力を持ち、少し愚かしくもありながら、エグゼビアとマグニートーの統一された夢が悲劇と心痛で終わるという感情的な衝撃も与えている。

2.『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)

『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)写真: THE HOLLYWOOD REPORTER

『アベンジャーズ』がスーパーヒーロー映画の規模を変えた後、フォックスは『X-MEN』シリーズをより大きな存在にする必要があった。好評を博した『ファースト・ジェネレーション』の興行収入は控えめで、2011年の時点では続編は保証されていなかった。そこで、『X-MEN』で最も人気のあるストーリーの1つである「デイズ・オブ・フューチャーパスト」(’81)が映画化されることとなった。

「フューチャー&パスト」は、「ファースト・ジェネレーション」の続編である一方で、新旧キャストを集結させることで、「ファイナル ディシジョン」の続編にもなった。ミュータントがロボットのセンチネルに追われるディストピアの未来で、X-MENは過去を変えることで自分たちの未来を変える最後の努力をする。

ここで興味深いのは、ミスティーク(ローレンス)が2人の男性に追跡されるが、未来の運命は結局、彼女の自由意志と行動にかかっているということだ。これは、2000年のシリーズ開始時には言葉を発しないセクシーな手下的存在だったミスティークにとって、非常に独創的な進展となっている。さらに、クイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)の印象的な場面、時を超えたエグゼビア同士の会話、未来でのセンチネルとの戦いなども見どころだ。

多くの人々が、本作をシリーズの完璧な終わり方だと考えるのも理解できる。

1.『LOGAN/ローガン』(2017)

『LOGAN/ローガン』(2017)写真: THE HOLLYWOOD REPORTER

ジェームズ・マンゴールド監督は、2000年の『X-メン』で初登場したウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)の物語に終止符を打ち、最高の作品の1つを作り上げた。『LOGAN/ローガン』は、マーク・ミラーとスティーブ・マクニーブンの原作「オールド・マン・ローガン」からインスピレーションを得た作品となっている。

テレパシー能力を制御できなくなった高齢のエグゼビア(スチュワート)を世話しているローガン/ウルヴァリン。ローガンは研究所で作られ、生物学的な娘である少女ローラ(ダフネ・キーン)を守るよう任務を課され、3人は「エデン」と呼ばれる難民キャンプに向かって旅に出ることになる。

『LOGAN/ローガン』は、自分自身と向き合い、自ら作り上げたレガシーとともに生き、そして死ぬことを学ぶ映画だ。ローガンは本作で、自分自身の2つの鏡と向き合うことを強いられる。ローラはローガンの最良の部分、つまり彼の心を尊重する一方で、人間性のないローガンのクローンであるX-24は、彼の最も残虐かつ最も恐れる側面となっている。

コミックシリーズの派手さや、原作には忠実ではないかもしれない。しかし、キャラクター研究として機能し、堂々と暗い調子で物語の幕を閉じている。結果として、単に優れたコミック映画というだけでなく、全体として傑作となっている。

※本記事は英語の記事から抄訳・編集しました。翻訳/和田 萌

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