ウーピー・ゴールドバーグ、ビヨンセのグラミー受賞は「ばかげている」と批判した評論家に猛反論
俳優のウーピー・ゴールドバーグが、2025年グラミー賞でビヨンセが最優秀カントリー・アルバム賞を受賞したことに対し、FOXニュースの評論家が批判した件について猛反論した。
保守派作家のレイモンド・アローヨ氏は、3日夜にFOXニュースの『The Ingraham Angle』に出演し、ビヨンセの受賞を「ばかげた結果」と評した。ビヨンセは『カウボーイ・カーター』で最優秀カントリー・アルバム賞(黒人女性として史上初)と年間最優秀アルバム賞、さらにマイリー・サイラスとの楽曲「II Most Wanted」で最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス賞も獲得した。
アローヨ氏は「カントリー界のアーティストたちはこれを快く思っていない」と主張し、「ドリー・パートンはグラミーを10回受賞、フランク・シナトラは11回だ。一方でビヨンセは35回受賞している。これがどうやったら才能に見合った結果だと言える? ありえないだろう」と述べた。
さらに「結局のところ、レディー・ガガのキャットシッターが最優秀レゲエ・アルバム賞やカントリー・アルバム賞の投票をしたようなものだ。だから、カントリーの観客やミュージシャンとは無関係な、こんなばかげた結果になる」と続けた。
ゴールドバーグは4日の米トーク番組『The View』で同氏の発言を批判し、「あなた、グラミーの投票権を持つには音楽業界に属している必要があるのを知ってるの? キャットシッターが勝手に投票できるわけがない」と反論した。
そしてEGOT(エミー、グラミー、オスカー、トニーの受賞者)であるゴールドバーグは、次のように続けた。「1959年にグラミー賞が始まったとき、部門は28しかなかった。今は94部門ある。フランク・シナトラは2枚のアルバムがナンバーワンになっていたにもかかわらず、その年は6部門にノミネートされて、受賞はたった1つ。しかも歌唱ではなくアルバムカバーのデザイン賞だった。いい?そんなことは言うんじゃない。彼女は、正当に受賞した」
さらに、アローヨ氏に向けて「カントリー音楽を白人だけのものだと言いたいのか? 白人だって彼女のアルバムを買っている。いい加減にしろ! 人々が投票した結果だ。勝つときもあれば、負けるときもある。オスカーも同じ。黙って座ってろ! …音楽にはお前が抱えているような問題はない。音楽は人々のためのものだ」と語った。
2024年3月にリリースされた『カウボーイ・カーター』は、ビルボードのカントリー・アルバム・チャートで4週間1位を獲得。カントリー界で活躍する他の黒人アーティストにもスポットライトを当て、黒人アーティストが自ら生み出した音楽ジャンルを取り戻すという文化的な議論を巻き起こした。ビヨンセは、かつてカントリー界に受け入れられていないと感じていたことを公言している。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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