パク・チャヌク新作『No Other Choice』がヴェネツィア&釜山で初上映|イ・ビョンホン×ソン・イェジンが夫婦役で初共演

イ・ビョンホン主演の『No Other Choice(英題)』 Courtesy of CJ ENM
イ・ビョンホン主演の『No Other Choice(英題)』 Courtesy of CJ ENM
スポンサーリンク

韓国映画界の巨匠パク・チャヌク監督による待望の最新スリラー映画『No Other Choice(英題)』が、第82回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門でワールドプレミア上映され、その後、第30回釜山国際映画祭(BIFF)のオープニング作品として9月17日に上映される。

本作は、韓国の名優イ・ビョンホンが主演を務めるブラックコメディ×サバイバルスリラーであり、パク監督にとっては12作目の長編映画となる。イ・ビョンホンは、韓国の人気女優ソン・イェジンと夫婦役を演じる。

同作では、中流だが満ち足りた家庭を築いていたマンス(演:イ)が突然解雇され、不安と絶望の渦に巻き込まれていく様子が描かれる。マンスが再就職を目指して奮闘する中、妻のミリ(演:ソン)もまた、子どもたちと家庭を守るために決意を固める。

本作では、パク監督が長年にわたって信頼をおくスタッフが再集結した一方、主演には韓国を代表する二大スター、イ・ビョンホンとソン・イェジンという新鮮な組み合わせを起用。夫婦役での共演はこれが初めてとなる。助演にはパク・ヒスン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン、チャ・スンウォンらが名を連ねる。

『No Other Choice』は、ドナルド・E・ウェストレイクの小説『斧』を原作としており、同作は過去にコスタ=ガヴラス監督によってフランス語で映画化されている。パク監督は2019年の釜山国際映画祭で本作について初めて言及し、「長年温めてきた企画であり、いつか自分の“最高傑作”になることを願っている」と語った。

パク監督のファンは、彼の真骨頂である力強い演出技法、美しい映像構成、緊張感、そして複雑な道徳観が融合した作品に期待を寄せている。

『No Other Choice(英題)』 Courtesy of CJ ENM

釜山国際映画祭フェスティバルディレクターのチョン・ハンソクは声明の中で、「映画祭初日に、パク・チャヌク監督の念願の作品が韓国で初上映されることに、大きな感動と興奮を覚える」と述べた。

主催者側の説明によると、同作を選出した意図は、「釜山国際映画祭が記念すべき第30回の節目を迎えるにあたり、現代韓国映画界の活気と世界への拡大を後押しする取り組みを象徴するもの」だという。第30回釜山国際映画祭は9月17日から26日まで釜山で開催される。

『No Other Choice』は、パク監督がカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した『別れる決心』(2022年)以来の新作となる。同作の北米配給権はNeonが取得している。同社はポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』で大成功を収めたことから、本作でも映画祭に合わせて大規模なプロモーション展開が予想される。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿