【第38回東京国際映画祭】ハリウッド・リポーターと映画協会による「アメリカン・フィルム・ナイト」開催! 平岳大がトレイルブレイザー賞を受賞、ポール・シュレイダー監督らハリウッドの重鎮が集結
 
		第38回東京国際映画祭に合わせ、10月28日(火)東京・六本木にて、モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)と米『ハリウッド・リポーター』が共同で豪華パーティー「アメリカン・フィルム・ナイト」を開催。世界中から集まった映画人たちが一堂に会し、まさにアメリカ映画のような煌びやかな一夜を祝った。
スポットライトの中心となったのは、俳優の平岳大。米THRからトレイルブレーザー賞(先駆者賞)を受賞。この賞は従来のハリウッド映画では十分に語られてこなかった物語や人物に焦点を当て、映画界に多様性をもたらした俳優・クリエイターに授与される。 『SHOGUN 将軍』での演技で、第76回エミー賞 助演男優賞(ドラマシリーズ部門)にもノミネートされた平岳大は、同作の共演者である浅野忠信に続き、日本人として2人目の受賞者となった。
この記念すべき受賞を祝う会場には、ハリウッドからも多彩な顔ぶれが集まった。映画プロデューサーのシュイラー・ワイスは『エルヴィス』などバズ・ラーマン監督作品を数多く手がけてきた人物。『TOKYO VICE』を手がけたベテランプロデューサーのアラン・ポールに加え、『タクシードライバー』脚本などで知られる巨匠ポール・シュレイダー監督も姿を見せた。

さらに、話題作のプロデューサーたちも駆けつけた。第76回エミー賞を席巻した『SHOGUN 将軍』の宮川エリコ、注目のSFシリーズ『エイリアン:アース』を手がけたアピナット・オッブ・シリチャロエンジットらが会場で国際的・文化的交流を深めた。

日本からも各界の重鎮が出席。映画興行とストリーミング配信の両輪を担う映画人たちが集結した。TIFFCOM CEOの椎名保氏、日本映画製作者連盟代表理事の島谷能成氏といった映画界のキーパーソンに加え、ディズニー、東宝、Netflix、パラマウントなど、配給・配信プラットフォームや製作・配給会社からも主要幹部が出席した。俳優陣では、『TOKYO VICE』で国際的な評価を得た伊藤英明が会場に華を添えた。
政界からは、林芳正総務大臣と山下貴司元法務大臣などが出席。この日はトランプ米大統領の国賓訪問で都心が厳戒態勢となっており、会場に到着した林大臣は壇上で「トランプ大統領との面会を断って来るのは大変でした」と英語でジョークを飛ばし、会場を笑いに包んだ。続けて「総務大臣就任はわずか1週間だが、自民党議員連盟コンテンツ振興連盟の会長は20年務めている」と自己紹介。「アニメや映画をはじめとした日本のコンテンツは、半導体を超える日本の基幹産業に育った」と強調した。

一方、山下元法相は日本におけるロケ誘致について言及。トム・クルーズが『ミッション:インポッシブル』を日本でロケ撮影しようとした際に、その撮影自体が「ミッション:インポッシブル」(達成不可能)だったというユーモアを交えながら、日本における撮影環境の課題を率直に語った。その上で、これからは海外作品の誘致に力を入れていきたいと意欲を示し、ハリウッド関係者が多数出席する会場にメッセージを送った。

なお、このイベントで配布された『ハリウッドリポーター・ジャパン』の東京国際映画祭特別号は、映画祭期間中、日比谷エリアでも入手可能となっている。映画祭の最新情報やハリウッド映画界の動向を知りたい方は、ぜひ手に取ってみてはいかがだろうか。
取材・記事 The Hollywood Reporter Japan 山口 京香 / Kai Yamaguchi
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