ゲッティ・イメージズとシャッターストックの37億ドル合併が破談 英国CMAの要求が決定打に
ゲッティ・イメージズとシャッターストックによる総額37億ドル(約5,920億円)規模の合併計画が、英国の規制当局による介入を受けて破談となった。両社は世界有数のストックフォト・映像プラットフォームとして統合を目指していたが、競争法上の障壁により計画は中止に追い込まれた。
ゲッティ・イメージズとシャッターストック、合併中止へ
ゲッティ・イメージズは7月、シャッターストックとの合併契約を取りやめると発表した。背景には、英国の競争・市場庁(Competition and Markets Authority)が提示した条件がある。
同当局は、合併承認の条件としてシャッターストックの報道用ビジュアル事業の売却を求めた。しかしゲッティ側は、この要求を「受け入れ不可能な前提条件」と判断。取締役会は全会一致で合併撤回を決定した。
ゲッティ・イメージズの最高経営責任者(CEO)、クレイグ・ピーターズ氏はこの判断について、規制当局の要求が事業戦略と両立しないと説明している。
37億ドル規模の統合構想
今回の合併計画は2025年1月に発表されたもので、両社の膨大な画像・映像アーカイブを統合することを目的としていた。シャッターストックは約4億5,000万点のコンテンツを保有し、統合後はコストシナジーとして3年以内に1億5,000万〜2億ドルの効果が見込まれていた。
統合が実現すれば、報道用画像やストック素材市場における競争環境を大きく変える可能性があるとされていた。
規制強化が映像・メディア業界再編に影響
今回の破談は、英国規制当局が大型メディア取引に対して強い影響力を持つことを改めて示す事例となった。近年はメディア業界の再編が加速しており、規制判断が企業戦略そのものを左右するケースが増えている。
特にハリウッドでは、スタジオ再編を巡る大型買収計画が相次いでおり、今回の判断は業界全体にも影響を与える可能性がある。
AI企業との提携による新戦略へ転換
ゲッティ・イメージズは合併撤回の直前、OpenAIとコンテンツライセンス契約を締結し、同社の画像ライブラリをChatGPTなどに提供する方針を発表していた。
AI技術の台頭によりストック素材市場の競争環境が変化する中、ゲッティはシャッターストックとの統合ではなく、AI企業との提携を軸とした新たな成長戦略へと舵を切った形となる。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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