トッド・ヘインズ、第75回ベルリン国際映画祭の審査委員長に就任
アメリカの映画監督、脚本家、プロデューサーで知られるトッド・ヘインズが、第75回ベルリン国際映画祭の審査委員長を務めることが発表された。
ベルリン国際映画祭のトリシア・タトル氏は「トッド・ヘインズは、非常に才能にあふれた脚本家であり監督で、その作品はスタイルの多様性を持ちながらも、彼独自の特徴が際立っています。デビュー作『ポイズン』が1991年にテディ賞を受賞して以来、ベルリン国際映画祭は彼の映画作りを注目し続けてきました。彼が第75回記念大会の国際審査員団の審査委員長を務めることを心から嬉しく思います」とコメントした。
トッド・ヘインズは、約40年にわたり、米国映画界において大胆で独自性のある声を持つ監督として活躍してきた。彼は、アウトサイダーや女性の内面世界を繊細に描き出す能力や、ジェンダーとアイデンティティの探求を行う魅力的な視点で広く愛されている。
彼の手による複雑なキャラクター作りは、世界的に有名な俳優たちを惹き付けてきた。
ジュリアン・ムーア、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、ケイト・ウィンスレット、アン・ハサウェイ、ナタリー・ポートマン、マーク・ラファロ、クリスチャン・ベール、ユアン・マクレガーといったスターたちが、トッド・ヘインズの映画で深みのあるキャラクターを演じてきた。
第75回ベルリン国際映画祭は、2025年2月13日~23日に開催される。
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トッド・ヘインズ監督の映画を新しい順に紹介
『メイ・ディセンバー ゆれる真実』(2023年)
ジュリアン・ムーアとナタリー・ポートマンの圧巻の演技が話題となった本作は、全米を震撼させた実際の事件「メアリー・ケイ・ルトーノーの事件」をもとにした作品。
30代半ばのグレーシー(ジュリアン・ムーア)が13歳の少年と性行為をして服役、その後その少年と結婚する・・、というストーリーが映画化されるにあたり、グレーシーを演じることになった俳優のエリザベス(ナタリー・ポートマン)がグレーシー本人を訪ねる。というあらすじ。
トッド・ヘインズ監督の作風を十分に味わえる、親密さや冷静さが絡み合った複雑なドラマ作品。R15+指定。
『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』(2019年)
マーク・ラファロ主演、共演はアン・ハサウェイの実話をもとにしたサスペンス作品。
環境汚染の実態を隠蔽していた巨大化学会社に闘いを挑むことになった弁護士をラファロが演じている。
日本では2021年に劇場公開。
『ワンダーストラック』(2017年)
日本では2018年公開の本作は、映画『ヒューゴの不思議な発明』の原作でも知られる作家ブライアン・セルズニックが2011年に発表した小説『Wonderstruck』を原作とした2つの時間軸の物語。
耳が聞こえないローズの少女時代は自身も聾者である女優のミリセント・シモンズ、大人時代をジュリアン・ムーアが演じている。
米ハリウッド・リポーター誌評論家を唸らせた、感動の一作。
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