マット・デイモン制作会社、Netflix映画『Rip/リップ』で訴訟 実在捜査の描写が問題に
マット・デイモンとベン・アフレックが設立した制作会社Artists Equityが、Netflix映画『Rip/リップ』を巡り、米フロリダ州マイアミの警察関係者から名誉毀損訴訟を起こされた。原告側は、実際の麻薬捜査を基にした描写によって、自身らが“汚職警官”のように受け取られ、 reputational damage(名誉の重大な毀損)を受けたと主張している。
Netflix『Rip/リップ』めぐり名誉毀損訴訟
『Rip/リップ』は、欲望と不信感によって腐敗していくマイアミの麻薬捜査チームを描いた犯罪スリラー。ジョー・カーナハンが脚本・監督を務め、Netflixで今年1月に配信された。
物語は、麻薬カルテルのアジト捜索中に大量の現金を発見した警察チームが、次第に疑心暗鬼に陥っていくという内容。作品は、マイアミ=デイド郡警察のクリス・カシアーノ警部の実体験をもとに構想されたとされる。
今回訴訟を起こしたのは、マイアミ=デイド保安官事務所のジョナサン・サンタナ副保安官とジェイソン・スミス副保安官。2人は5月7日に提訴し、2016年に南フロリダで行われた麻薬摘発事件の内容が、映画内で極めて近い形で再現されていると主張している。
実在捜査との類似性を問題視
問題となっている実際の事件では、住宅の屋根裏から約2,000万ドル(約31億6,000万円)が発見・押収された。サンタナは主任捜査官、スミスは捜査チームを統括する巡査部長を務めていた。
原告側は、映画内の描写が自身らを“不正警官”として印象づけていると主張。サンタナは米メディア7 News Miamiの取材に対し「“Rip”には“盗む”という意味がある。私たちは1ドルたりとも盗んでいない」とコメントした。
また、映画公開後には同僚から「いくら盗んだんだ?」などと声を掛けられるようになったとし、私生活や職業上の信用に悪影響が出ていると訴えている。
制作会社側は「実話ではない」と反論
訴状では、Artists Equityが事件関係者を正式なコンサルタントとして起用せず、代わりに実際の捜査に関わっていないクリス・カシアーノを技術顧問として採用した点も問題視されている。
一方、Artists Equity側の代理人レイタ・ウォーカーは3月19日付の回答書で、『Rip/リップ』は2016年の麻薬摘発事件を忠実に再現した作品ではなく、実在人物を描いたものでもないと主張。映画のエンドクレジットには「実在の人物・事件とは関係ない」とする注意書きが表示されている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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