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【カンヌ国際映画祭2026】ジョン・トラボルタ、監督デビューで名誉パルム・ドールを受賞――「人生を映画に捧げてきた」

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ジョン・トラボルタ、第79回カンヌ国際映画祭にて=日本時間2026年5月16日
ジョン・トラボルタ、第79回カンヌ国際映画祭にて=日本時間2026年5月16日 写真:Thibaud MORITZ/AFP/Getty Images
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日本時間2026年5月16日(土)、俳優のジョン・トラボルタが、監督デビュー作『プロペラ・ワン・ウェイ・ナイト・コーチ(原題:Propeller One-Way Night Coach)』を携えて第79回カンヌ国際映画祭に登場。本作のプレミア上映会で、名誉パルム・ドールがサプライズで授与された。

ジョン・トラボルタ、自作絵本を自ら映画化!カンヌで名誉パルム・ドール受賞

トラボルタが1997年に発表した同名の絵本を、自身が映画化した本作。プロデュースから資金調達、監督、脚本、ナレーションまで、すべてをトラボルタ自身が担当した。

飛行機が好きな少年ジェフと母親がハリウッドを目指し、アメリカ大陸横断飛行の旅に出る姿を描いたストーリーで、新人俳優のクラーク・ショットウェルが主演に抜擢。ケリー・エヴィストン=クィネット、オルガ・ホフマンに加え、トラボルタの娘、エラ・ブルー・トラボルタが客室乗務員役で出演している。本作は5月29日(金)よりApple TVで配信される。

名誉パルム・ドールを受け取ったトラボルタは、「今夜は特別な夜になるとは聞いていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。身の引き締まる思いです。これはオスカー以上の栄誉です」と語った。

同映画祭代表のティエリー・フレモー氏は、今回のカンヌのコンペティション部門で本作が最初に選出されたことを明かした。同氏はトラボルタを「20世紀から21世紀を代表する、最も偉大なアーティストの一人」と称賛した。

「この作品が最初に受け入れられたと聞いた時は涙が出ました」とトラボルタが振り返ると、フレモーは、「ベルリン国際映画祭に取られてしまうかと心配しましたよ」とユーモアを交えて会場を沸かせた。

カンヌ熱狂、観客を魅了した「最も内省的な映画」

観客はトラボルタを熱烈に歓迎した。上映中には何度も拍手が起こり、上映後にはスタンディングオベーションが送られた。トラボルタは「本当に忘れられない夜になりました。監督デビューの瞬間を見届けてくれた皆さんに、心から感謝します」と語った。

本作について、トラボルタは「これまで関わってきた中で、最も内省的な作品です」とコメント。また、「私の好きな映画は、どれもパルム・ドール受賞作でした。そのすべてが本作の中に息づいています」と笑顔を見せた。

プレミア上映会には娘のエラも出席。さらにトラボルタは、上映会に駆けつけたモナコのアルベール2世公に感謝を述べた。また、観客に向けて次のような思いを語った。

「かつては、建築も航空も自動車もファッションも、あらゆるものが希望と冒険に満ちていました。次に何が生まれるのか、人々が胸を躍らせていた時代です。しかし今の若い世代は、そうした“希望のロマン”を失いつつあるように感じます。この映画で、その感覚を思い出してくれればうれしいです」

「私以外にも、プロデュースや監督を希望する人はいました。しかし、これはとても内省的な作品なので、他の人には本質を表現できなかったかもしれません。人生の一つの章を終えようとしている今、私は自分自身の原点を見つめ直す作品を作りたかっただけです」

トラボルタがカンヌで感慨――映画人生を振り返る

トラボルタとカンヌのつながりとしては、クエンティン・タランティーノ監督作『パルプ・フィクション』(1994年)がパルム・ドールを受賞している。

『パルプ・フィクション』
『パルプ・フィクション』 写真:Miramax Films/Courtesy Everett Collection

また、『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)と『グリース』(1978年)はそれぞれビーチ上映で披露され、『パーフェクト・カップル』(1998年)はアウト・オブ・コンペティション部門で、『シーズ・ソー・ラヴリー』(1997年)はコンペティション部門で上映された。

名誉パルム・ドールが授与される前には、トラボルタのキャリアを振り返る映像が上映された。これを観たトラボルタは、「どの映像にも、それぞれの記憶が宿っています。さまざまな感情が一気に込み上げてきました。不思議な感覚ですが、これが自分の人生なんだと思いました。人生の大半を映画に捧げてきたのです」とコメント。

さらに、今後も監督を続ける可能性について尋ねられると、こう答えた。「55年にわたり、映画監督たちの成功と失敗を数えきれないほど見てきました。その経験を活かせると思っています。そのためには、心から情熱を持てる作品でなければなりません」

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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