『スタンド・バイ・ミー』監督ロブ・ライナー殺害事件、息子ニックの信託財産2億円をめぐる争いが激化
2025年12月、『スタンド・バイ・ミー』(1986年)などで知られる映画監督のロブ・ライナーと妻ミシェル・ライナーを殺害したとして、息子のニック・ライナーが起訴された。この事件をめぐり、両親が残した150万ドル(約2.4億円)の信託財産の扱いが争点となっている。
現地時間8月17日(月)、ライナー側の弁護団はロサンゼルス郡上級裁判所で、著名な刑事弁護士アラン・ジャクソン氏を再雇用するため、信託から資金を引き出せるようにすることを求めた。
ライナーは、「30歳で信託財産の半分、35歳で残りを受け取るという分配条項が定められている」と主張している。しかし現在まで、刑務所内の売店で使うためのわずかな支給を除き、資金を受け取っていないという。
信託財産を管理する専門受託者側は、カリフォルニア州法の「殺人者条項(スレイヤー・スタチュート)」を根拠に、ライナーへの資金の支払いを止めている。この条項では、殺害した相手から財産を相続することを禁じている。
ライナー側は、「本人はまだ有罪判決を受けておらず、殺人を理由に信託財産へのアクセスを制限するべきではない」としている。一方の受託者側は、「仮にライナーが両親を殺害していた場合、その弁護費用を信託財産から支払えば、受託者としての義務違反を問われる可能性がある」と主張した。
この争いによって、ライナーの信託の残高は減少している。ライナー側によれば、資金へのアクセスを阻止するために受託者側が雇った弁護士への報酬として、すでに約20万ドル(約3,200万円)が使用されたという。
今回の信託財産をめぐる争いについて、遺産相続の専門家からは「受託者にとって極めて難しい判断を迫られるケースだ」との指摘が相次いでいる。担当のルーベン・ガルシア判事は、審理の決定を10月まで持ち越した。
また専門家は、両親がライナーの誕生時に信託を設定した後、その内容を更新しなかった点にも注目している。将来、子どもが深刻な問題を抱えたり、財産をめぐる予期せぬ事態が起きたりする可能性まで考慮し、遺産計画を定期的に見直す重要性が浮き彫りになっている。
ライナーが再び雇おうとしている弁護士アラン・ジャクソン氏は、ハーヴェイ・ワインスタインの性的暴行事件の裁判やカレン・リードの殺人裁判などを担当した著名な刑事弁護士だ。かつてはロサンゼルス郡地方検事局の検察官として、フィル・スペクターを殺人罪で有罪にした経歴も持つ。ジャクソン氏は当初ライナーの弁護を担当していたものの、後に事件から離れており、「報酬問題が背景にある」との見方もあった。
※為替レートは2026年8月18日時点の数値で換算しています。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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