庵野秀明監督、「現実は白紙」も「シン・仮面ライダー」続編の構想明かす

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庵野秀明監督の「シン・仮面ライダー」の大ヒット御礼舞台挨拶が9日、東京・丸の内TOEIで行われた。主演の池松壮亮をはじめ浜辺美波、柄本佑、森山未來が登壇。庵野監督は自ら司会を務め、続編の構想を明かすサービスで会場を盛り上げた。

 仮面ライダー第0号役の森山から今後の予定を聞かれた庵野監督は、「30数年ぶりに白紙です。働きすぎたから休みたい。しばらくバイトで暮らしていこうかな」と冗談交じりに回答。これを受けて一文字隼人(仮面ライダー第2号)役の柄本が、「でも、続編の構想が気になりますね」と話を向けると、「企画は第1作の脚本を書いている時からある。だからああいう終わり方にしてあるし、構想は残っている」と言い切った。  

 客席から驚きの声が上がる中、既にタイトルも石ノ森章太郎氏の原作漫画の最終話から引用した「シン・仮面ライダー 仮面の世界(マスカーワールド)」に決めていると明言。「政府がSHOCKERと同じレベルの人工知能を開発し、政治家や官僚がSHOCKERに入っていろいろとやるのと一文字ライダーが戦う。政府の男(竹野内豊)と情報機関」の男(斎藤工)は政府寄りなので、さあどうする?という話を考えている」とストーリーの概要まで説明した。

 本作のラストシーンで新しい仮面を手に入れた柄本は、「(撮影は)何年後かなあ。僕も36歳なので。でも心の年齢は10代です」とやる気満々。本郷猛(仮面ライダー第1号)役の池松は「壮大な話だなあ。頑張って」とエールを送った。庵野監督も「現実は白紙」としながらも「東映さんがやってくれと言えば、可能性のある話」と含みを持たせた。

 「シン・仮面ライダー」は、1971年から放送された「仮面ライダー」の50周年記念企画。庵野監督は、ライダースーツのライン1本までミリ単位で修正を繰り返すこだわりを見せ、「50年前に近づきすぎても離れすぎても面白くない。初めて見た人も分かるようバランスを取るのに最後まで苦労した」と振り返った。  過去に手掛けた実写映画「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」とは周囲の反響も違うようで「ゴジラもウルトラマンもスルーした友達から、物凄い熱量のメールが来た」と感慨深げな表情。そして、客席と生中継された全国335スクリーンのファンに向け「現場は大変だったけれど、こうして直接皆さまにお礼を言える機会があって本当に良かった。なおかつ、凄くいい感想もいただけて本当に作って良かったです」と感謝した。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木 元

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