第36回東京国際映画祭「PERFECT DAYS」で開幕、閉幕は「ゴジラ-1.0」に決定

©PERFECT DAYSc2023 MASTER MIND Ltd.

第36回東京国際映画祭(10月23日~11月1日、銀座地区)のオープニング作品がヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」、クロージング作品が山崎貴監督の「ゴジラ-1.0」に決まった。

「PERFECT DAYS」は、東京・渋谷のトイレ清掃員の男が淡々とした日常に幸せを見いだしながら、思いがけない出来事に出合う物語。5月のカンヌ映画祭で、主演の役所広司が最優秀男優賞を受賞した。今回がアジアンプレミアとなる。コンペティション部門の審査委員長に決まっているヴェンダース監督は、「今年の東京国際映画祭は私が敬愛する巨匠・小津安二郎監督の死後60 年、生誕120 年の記念すべき年に開催されるもので、そんな機会に参加できることは私にとっては特別なことです。そこで『PERFECT DAYS』がオープニング上映されるというのはこれ以上ない誇りです」と喜びのコメントを寄せた。

「ゴジラ-1.0」は、来年迎えるゴジラ生誕70周年を記念する作品。日本映画としては「シン・ゴジラ」以来7年ぶりとなり、敗戦後が舞台であるほかストーリーなどの詳細はベールに包まれている。山崎監督は、「かつて東京国際映画祭といえば、ゴジラのお披露目の場所でした。公開前、たった一度だけと決まった一般上映をその伝統ある映画祭で行えるというのは運命を感じますし、とても光栄なことだと思っています」と話している。

©ゴジラ-1.0cTOHO CO., LTD.

映画祭の市山尚三プログラミング・ディレクターは、「カンヌで『PERFECT DAYS』の公式上映が終わった後、映画を見た人々が一様に幸福そうな表情で感想を話していたことをよく覚えています。まさに映画祭の空気が一変した瞬間でした。『ゴジラ-1.0』は初代ゴジラに当時の製作者たちが込めた精神を引き継ぎつつ、さまざまな点において山崎監督の果敢なチャレンジが見て取れる素晴らしい作品です。両作品をオープニング、クロージング作品として上映できることは大きな喜びです」と期待している。

「PERFECT DAYS」は12月22日、「ゴジラ-1.0」は11月3日にそれぞれ日本で公開される。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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