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映画『長崎―閃光の影で―』ニューヨーク上映レポート|国連後援サテライト上映で示された“記憶の継承”

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映画『長崎―閃光の影で―』が米国初上映!国連後援サテライト上映会をニューヨークで実施
会場の様子 写真:Stefanie Candelario / Japan Society
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被爆から80年という節目の年に制作された映画『長崎―閃光の影で―』が、ニューヨーク・国連本部至近に位置するジャパン・ソサエティー(Japan Society)で国連後援サテライト上映として上映された。

本上映は、NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議の開催期間中に実施され、国連関係者、外交官、ICANメンバー、大学研究者など約120名が来場。国際社会の中心で“核と平和”を問う象徴的な文化イベントとなった。

映画『長崎―閃光の影で―』国連至近で実現した「映画による平和対話」

会場となったジャパン・ソサエティーは国連本部から徒歩圏内に位置し、本上映は国際文化会館(International House of Japan)、長崎県、長崎市との連携によって実現した。

上映前には長崎市による観光セミナーが行われ、その後、製作委員会代表・岩本炯沢エグゼクティブプロデューサー、長崎市長・鈴木史朗氏、長崎県副知事・馬場裕子氏が登壇。それぞれが作品に込めた思いを語った。

映画『長崎―閃光の影で―』が米国初上映!国連後援サテライト上映会をニューヨークで実施
(左から)エグゼクティブプロデューサーの岩本炯沢氏、国連の中満泉事務次長、長崎市長・鈴木史朗氏 写真:Stefanie Candelario / Japan Society

岩本氏は、自身が被爆三世であることに触れつつ「これは単なる記録ではなく、次世代への継承のための作品」と強調。国連後援によるニューヨーク上映の意義について語った。

また松本准平監督からのメッセージも代読され、「核兵器の脅威は過去ではなく現在進行形の問題である」と、世界への強い問いかけが示された。

観客の涙と沈黙──“映画体験”が生んだ共有空間

上映中、会場では涙を流す観客が相次ぎ、エンドロールが終わった後も、しばらく席を立てない人々の姿が見られた。

観客からは「胸がいっぱいになり涙が止まらなかった」「若い世代にこそ観てほしい作品だ」「戦争を“過去の出来事”として扱ってはいけないと強く感じた」といった声が寄せられ、本作が世代や国境を越えて強い共感を呼んでいることがうかがえた。

さらに上映後のレセプションでは、日本食を囲みながら国籍や立場を越えた自然な対話が生まれ、映画が単なる鑑賞体験にとどまらず、議論と交流の場へと広がっていく様子が印象的だった。

映画『長崎―閃光の影で―』が米国初上映!国連後援サテライト上映会をニューヨークで実施
上映会の様子 写真:Stefanie Candelario / Japan Society

国際社会の中心で問われる「核」と「平和」

本作の背景には、1945年8月9日11時2分、長崎への原爆投下という史実がある。

映画は、日本赤十字社の看護学生だった少女たちの視点から、廃墟と化した街で救護活動に奔走する姿を描く。原案は被爆救護にあたった看護師たちの手記「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」。

監督を務めた松本准平自身も長崎出身の被爆三世であり、作品は個人的記憶と歴史的記録が交差する構造となっている。

世界へ広がる上映──バチカンからニューヨークへ

本作は2025年に長崎で先行公開され、その後全国公開。さらに昨年にはバチカン市国でも上映されるなど、宗教・文化・政治の枠を超えて国際的な反響を拡大してきた。

そして今回のニューヨーク上映は、その流れの中で「国連という象徴的空間」において行われた初の米国上映となった。

映画『長崎―閃光の影で―』ニューヨーク上映
『長崎―閃光の影で―』 画像:Prime Video

被爆80年、映画がつなぐ“記憶の未来”

『長崎―閃光の影で―』は、単なる戦争映画ではなく、「記憶の継承」を主題とした作品である。

被爆から80年を迎えた今もなお、核兵器と人類の関係は終わっていない。その現実を前に、本作は長崎から世界へと静かに問いを投げかけ続けている。

今後は海外上映や教育機関での活用も予定されており、作品はさらに広がりを見せていく見通しだ。

被爆80年、映画『長崎―閃光の影で―』がニューヨーク上映
(左から)松本准平監督、川床明日香、菊池日菜子、小野花梨 写真:The Hollywood Reporter Japan

監督メッセージ(抜粋)

松本准平監督はメッセージの中「核兵器は人類の罪であり、同時に私たち一人ひとりの問題です。求めるなら、与えられる。被爆者たちは決して諦めていません」と語った。

映画『長崎―閃光の影で―』ニューヨーク上映は、単なる映画上映を超え、国連という国際政治の中心で“文化による平和対話”を実現した象徴的な試みとなった。

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