TikTok、縦型ショートドラマ制作で複数年契約──ハンナ・ストッキング主演作など2作品を発表
TikTokが、クリエイターを中心とした縦型ショートドラマの制作を本格化させている。同社は、クリエイターマネジメント企業Made By Allが立ち上げた制作スタジオMade By Us Studiosと複数年の提携契約を締結。TikTokおよびマイクロドラマアプリ「PineDrama」向けのシリーズを共同制作する。イッサ・レイ率いるHoorae Mediaとの提携に続く新たな取り組みとなる。
TikTokが新たに発表した2作品『プレイヤー』『ザ・ノック』
今回の提携は、フランス・カンヌで開催された国際コンテンツ見本市「MIPCOM」で発表された。TikTokは制作ラインナップの第1弾として、ジャンルの異なる2作品を明らかにした。
1作目の『プレイヤー(原題:Player)』は、恋愛と復讐を軸にしたスリラー。クリエイターで俳優のハンナ・ストッキングが主演と共同エグゼクティブ・プロデューサーを務め、ストーリー原案にも共同で参加する。ジョナス・バーンズがプロデューサーとして名を連ね、脚本はアルン・ブレア=マンガットとチェラ・レイナ、監督はルイザ・ズージアスが担当する。
2作目の『ザ・ノック(原題:The Knock)』は、詳細なジャンルが明らかにされていないシリーズ作品。俳優でクリエイターのアダム・ローズと、ドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ ORIGINAL SIN』に出演した俳優ザリア・シモーヌが出演する。
R・H・スタヴィスが企画・監督を務め、エグゼクティブ・プロデューサーには、映画『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどを手がけたSpooky Picturesと、ミュージシャンのモービーが設立したLittle Walnut Productionsが名を連ねる。モービーは音楽も担当する。
TikTokがクリエイター主導の縦型ドラマに注力
TikTokのグローバル・エンターテインメント&マイクロシリーズ部門責任者、ドーン・ヤンは、今回の提携について、クリエイターを中心に据え、実績あるプロデューサーや業界の人材と協力しながら、フィードでの視聴を前提とした物語を制作すると説明した。また、TikTokとPineDramaにおけるプレミアムな縦型ストーリーテリングへの投資を、さらに進める考えを示した。
Made By Us Studiosの共同CEOを務めるターニャ・コーエンも、縦型シリーズはクリエイターにとって次の進化の形になると指摘する。
コーエンは、テレビ番組を単に短くした作品を作るのではなく、現在の視聴者のコンテンツ消費スタイルに合った、新しいプレミアムな物語表現を確立することが重要だと説明。すでにファン層やコミュニティを築き、文化的な影響力を持つクリエイターとともに、新たなシリーズやフランチャイズを育てる可能性に期待を寄せた。
Made By Us Studiosを立ち上げたMade By Allは、クリエイターのダーマン(Dhar Mann)や、映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』に出演したテヤナ・テイラー、YouTuberのアダム・ワヒードらをマネジメントしている。Made By Us Studiosは、共同CEOのターニャ・コーエンと、Made By All創業者のリアン・ペリスが率いている。
『スクリーン・タイム』のヒットを追い風にマイクロドラマ事業を拡大
TikTokは2025年4月、イッサ・レイが率いるHoorae Mediaとの提携を発表し、マイクロドラマの共同開発に乗り出した。その成果の1つが、ダブルデートを題材にしたドラマ『スクリーン・タイム(原題:Screen Time)』だ。
ザビエル・アビラ、ジャスミン・ラヴ、エリック・C・リンチ、ブリトニー・ジェファーソンが出演する同作は、2025年4月の配信開始以来、世界累計で約5億8,000万回の再生を記録している。
今回のMade By Us Studiosとの提携は、『スクリーン・タイム』の実績を背景に、クリエイターの影響力とプロの制作体制を融合させた縦型ショートドラマを拡充する動きだ。TikTokは自社プラットフォームに加え、マイクロドラマアプリPineDramaでも作品を展開し、短尺の物語コンテンツ市場でさらなる成長を目指す。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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