UMGとソニー、DistroKidにAI生成楽曲の配信データ開示を要求 Suno訴訟で約1,200万曲に注目
ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)とソニー・ミュージックが、音楽配信代行サービスのDistroKidに対し、AI生成楽曲の配信状況などに関する情報開示を求めている。両社は、AI音楽生成サービスSunoをめぐる訴訟において、AI生成音楽が市場に与える影響を検証するうえで、DistroKidが保有するデータが重要だと主張している。
UMGとソニー、DistroKidにAI生成楽曲の配信データ開示を要求
米連邦裁判所に提出した新たな申し立てで、UMGとソニーは、DistroKidに送付した召喚状に基づき、月ごとの楽曲配信数やAI生成楽曲の検出に使用するツールに関する資料の開示を求めていると説明した。
両社によると、DistroKidはこれまで資料の提供を拒否しているという。両社は、AI生成音楽が市場に及ぼす影響が訴訟の主要な争点となっていることから、これらの情報は「DistroKidだけが保有する極めて関連性の高い情報」であり、訴訟で争われている問題に照らしても、開示を求めることは妥当だと主張している。
DistroKidの広報担当者は、現時点でコメントの要請に応じていない。
UMGは9月にDistroKidを提訴 AI生成楽曲の大量配信を問題視
今回の申し立ては、UMGが9月15日にDistroKidを提訴してから約1カ月後に行われた。UMGは訴訟で、DistroKidが悪質な利用者によるAI生成楽曲の大量配信を助長し、正規のアーティストや権利者に分配されるロイヤルティを減少させていると主張している。
なお、ソニーはUMGがDistroKidを相手取って起こした訴訟には参加していない。今回の申し立ては、UMGとソニーがAI音楽生成サービスSunoをめぐる別の訴訟で必要な情報を得るために行ったものだ。
UMGによる提訴を受け、DistroKidは米音楽メディア『ビルボード』に対し、著作権保護や不正防止、音楽業界の健全性を重視し、音楽ストリーミングサービスや権利者、業界関係者と協力して取り組んでいると説明していた。
また、UMGの主張には「強く異議を唱える」としたうえで、業界内で確立された手続きを通じて問題を解決するのではなく、訴訟を選択したことに失望しているとの立場を示していた。
DistroKid、2026年3〜9月に1つの配信サービスへ約1,200万曲
今回の申し立てで、UMGとソニーは、DistroKidがデジタル音楽配信サービスへの楽曲流通において、重要な役割を担っていると指摘した。
両社は、DistroKidによる楽曲の配信規模を「驚異的」と表現。2026年3月から9月にかけて、同社が大手デジタル音楽配信サービス1社に約1,200万曲を配信したと主張している。
さらに、両社によると、これらの楽曲は同サービスに配信された全楽曲の半数以上を占め、ほかのすべての配信業者を合計した数を上回るという。
UMGとソニーは、こうしたデータがAI生成音楽の市場への影響を検証するうえで重要だとして、DistroKidが保有する配信記録などの開示を求めている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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