【訃報】HBOの創設者チャールズ・ドーラン氏98歳で死去

Charles Dolan in 1980.
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1970年代初頭にHBOを設立し、その後ロングアイランドの小さなケーブルテレビ事業を世界的なエンターテインメント、スポーツ、通信帝国へと成長させた実業家チャールズ・ドーラン氏が98歳で死去した。
家族によると、彼は自然死であり、愛する家族に見守られながら息を引き取ったとされる。

ドーラン氏はクリーブランドで生まれ、1965年にスターリング・マンハッタン・ケーブルを通じてニューヨーク市にケーブルテレビを導入する権利を得た。
高層ビルなど受信困難な地域にテレビ信号を届ける事業を展開し、ケーブルテレビ業界の先駆者となった。
1971年にはフランスでの休暇中に、加入者向けに独占映画やスポーツイベントを提供するというHBOの基本アイデアを思いついた。これがやがて「ホーム・ボックス・オフィス」の略称であるHBOへと発展した。

しかし、ドーラン氏のマンハッタンでの事業は伸び悩み、タイム社が1974年にHBOを買収した。
その後、彼はケーブルビジョン・システムズを設立し、ニューヨーク郊外を中心にケーブルサービスを提供。さらに、1984年には映画専門チャンネルAMC(アメリカン・ムービー・クラシックス)を立ち上げ、後にこれをAMCネットワークスとして分離独立させた。

1990年代には、マディソン・スクエア・ガーデンやニューヨーク・ニックス、ニューヨーク・レンジャーズを取得し、地域スポーツネットワークや映画館チェーンの事業も手がけた。2015年には、彼のケーブルビジョンをアルティスに177億ドルで売却。AMCネットワークスとマディソン・スクエア・ガーデンは引き続きドーラン家が所有し、息子のジェームズが経営を担っている。

ドーラン氏は通信分野で多大な功績を残した一方、家族への愛情深さでも知られた。彼の妻ヘレンは2023年8月に96歳で他界しており、彼自身も家族に見守られながらこの世を去った。ドーラン氏は、テレビ業界の歴史に名を刻み、その遺産は今後も生き続けるであろう。

 ※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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