ABCニュース、セクハラで訴訟を起こした元プロデューサーの女性との和解が成立

ABCニュース本部、NY 写真: ©RAYMOND BOYD/MICHAEL OCHS ARCHIVES/GETTY IMAGES)

元「グッド・モーニング・アメリカ」のプロデューサー、カースティン・クロフォード氏が米ABCニュースに対する訴訟で和解した。クロフォード氏は、元上司のマイケル・コーン氏からセクシャルハラスメントを複数回受け、その事実を同社が隠ぺいしたと主張していた。

ニューヨーク州裁判所が6日、申し立ての棄却に向けて動き出したことで、ABCとコーン氏を再び本件で訴えることは不可能になった。コーン氏は2015年、仕事でアカデミー賞へ向かう途中にクロフォード氏に暴行したとされている。

ABCニュースの代理人は声明内で、「自身の経験を勇気をもって話して下さったクロフォード氏に感謝します。また2021年の我々の迅速な対応に対し、同氏は謝意を示して下さいました」と伝えた。

疑惑を否定し続けていたコーン氏の弁護士はコメントを差し控えた。「グッド・モーニング・アメリカ」でシニア・エグゼクティブプロデューサーを務めていたコーン氏は2021年4月、突然ABCを退職。同年8月にクロフォード氏が訴えを起こすと、セクハラ疑惑への対応に関する独自調査が発表された。

コーン氏に対する訴訟には、元ABCニュースのプロデューサー、ジル・マクレイン氏による主張も含まれた。マクレイン氏によると、2度の出張の際にコーン氏から暴行を受けたという。

クロフォード氏は、コーン氏が“女性の同僚に対しセクハラをする傾向があった”とABC側は認識していたと主張。“事実に目を背けた”ABCは成功者のコーン氏を昇進させた挙句、“部下のキャリアに対する影響力やセクハラを通じて築かれた有害な職場”を促進したとした。

NY控訴裁判所は5月、時効によって棄却されていた有害な職場や性差別をめぐる主張を復活させていた。さらに控訴裁は、原告ではないマクレイン氏による告発を排除すべきではないとの判断を下していた。

また、ABCが代償型ハラスメントに関わったという疑いは訴訟から取り除かれた。理由は、“時効期間中にコーン氏が(クロフォード氏の)昇進を拒否した疑いがないため”だという。

※今記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら

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