東京国際映画祭がチャン・イーモウ監督に特別功労賞を授与

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東京国際映画祭が10日、永年の国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい人物を憲章する特別功労賞を、中国のチャン・イーモウ監督に贈ることを発表した。

チャン監督は、チェン・カイコー監督らと中国映画の第五世代と呼ばれ、87年「紅いコーリャン」で監督デビュー。いきなり翌年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した。ヴェネチア国際映画祭では92年「秋菊の物語」、99年「あの子を探して」で2度の金獅子賞を受賞。08年の北京夏季五輪の開閉会式、22年の北京冬季五輪開閉会式の総監督を務めるなど、中国を代表する世界的巨匠だ。

05年には敬愛する高倉健を主演に迎え、「単騎、千里を走る。」を監督し、東京国際映画祭のオープニングを飾った。東京ではほかに、ウー・ティエンミン監督の86年「古井戸」に出演し男優賞に輝いている。

チャン監督は受賞の報を受け、「とても光栄です。映画は世界各国の人々を結びつける懸け橋となり、民族や文化を超える交流と相互理解を促進することができます。これを一つの起点と考え、今後も映画の本質を理解して素晴らしい映画を撮る努力を続けてまいります」と喜びのコメント。そして、「1990 年に黒澤明監督がアカデミー賞名誉賞を受賞した時、私はまだ駆け出しの映画監督として客席にいました。黒澤監督はそのスピーチの中で、『映画というものをまだしっかりつかんでいない』と話されました。この言葉は今でも記憶に刻まれています」と指針となる思い出を語った。

授賞式は第36回東京国際映画祭のオープニングセレモニーで行われる。また、最新作「満江紅(マンジャンホン)」がガラ・セレクション部門で上映される。

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取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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