染谷将太、映画『廃用身』で“革新的医療”に踏み込む医師役に挑戦――倫理観が問われる衝撃作に「言葉にできない緊張感」
俳優の染谷将太が主演する映画『廃用身』の公開記念舞台挨拶が16日(土)、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。
現役医師でもある久坂部羊による、「映像化、絶対不可能!」と謳われた同名小説を映画化。麻痺により回復の見込みがない手足「廃用身」を切断する介護“Aケア”を提唱・実践する医師と、その考えに心酔する編集者の視点を通して是非を問いかけるヒューマンサスペンスだ。
舞台挨拶には、染谷、北村有起哉、六平直政、中井友望、𠮷田光希監督、久坂部が登壇。染谷は「たくさんの倫理観が問われ、自分でも観たことのない映画だと思う。これまでの出演作の公開時に比べ、言葉にできない緊張感があった」と素直な思いを吐露。
それでも、「準備稿から製本されていて、熱量を感じた。勇気のいる役だったが、監督に面と向かって『やります』と伝え、『頑張りましょう』と握手したのを思い出した」と、役に惹かれたことを告白。その上で、「撮影中は“Aケア”を広めようとする日々だった。賛否両論あるはずなので、いろいろな感想が飛び交えばうれしい。そして、この衝撃を多くの人に広めてほしい」と呼びかけた。
編集者役の北村は、「世間がどういう反応をするか、受け取り方はバラバラだと思う。観た人に何を感じてもらうかに尽きる」と期待をあらわにした。
患者の一人となる役どころの六平は、「全てのシーンが大変で、見れば一目瞭然。皆さんがどんな衝撃を受けるか楽しみ。かわいそうで泣いちゃうと思うよ」と観客の期待を高めた。
𠮷田監督は「学生時代に原作小説を読み、いつか映画化できたらと思っていた。でも、その頃はまだ夢物語だった」と涙ながらに語った。北村に背中をさすられ落ち着きを取り戻すと、「議論を交わせる映画を作りたかった。『好き』や『嫌い』といった全部が、この映画の一部になっています」と声を絞り出した。

その光景を見た久坂部は、「最高の読者」と𠮷田監督を称賛。そして、「一番映画にしにくい作品で、多分(企画は)潰れるだろうと思っていた。小説ではあるが、医療現場に根差した作品。怖いくらいリアル」と太鼓判を押す。
映画『廃用身』は全国の劇場で公開中。
取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元
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