「ブラボー!」歓声が響くカンヌ——岸井ゆきの・浅野忠信が『すべて真夜中の恋人たち』フォトコールで世界デビュー、「ある視点」部門が熱狂に包まれる
第79回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された映画『すべて真夜中の恋人たち』のフォトコールが、現地時間5月17日(日)午前10時30分頃、パレ・デ・フェスティバル前で行われた。岸井ゆきの、浅野忠信、岨手由貴子(そで ゆきこ)監督の三人が満面の笑みで登場し、世界各国のメディアカメラが一斉に向けられた。
岸井ゆきの・浅野忠信、カンヌ「ある視点」フォトコールで世界の視線を浴びる

カンヌ経験豊富な浅野忠信はシックなスーツ姿で登場し、「アサノ!」と呼びかける世界中のメディアにも終始リラックスした様子で応じた。一方、カンヌ初参加となった岸井ゆきのは、この日のためにオーダーメイドしたパンツスタイルにティファニーのピアスを合わせたハンサムな装いで現れた。世界規模のメディアが集結する会場の熱量に緊張した面持ちを見せながらも、「ユキノ!」コールとともに両手を振って笑顔を見せると、「カワイイ!」と温かな歓声が上がった。
岨手由貴子監督も、背中に大胆なカットアウトが入ったアルマーニのドレスにジミーチュウのパンプス、ショーメのアクセサリーをまとったエレガントな姿で登場。様々なポーズで会場を沸かせ、フォトコール終了時には監督へと向けられた「ブラボー!」の声が晴れ渡るカンヌの空に響き渡った。

「ユキノ!」「カワイイ!」「ブラボー!」——パレ・デ・フェスティバル前に世界中のメディアからの歓声が飛び交い、日本映画が最高の歓迎を受けた瞬間となった。
川上未映子×岨手由貴子×岸井ゆきの——なぜ今、この映画が世界で注目されるのか

原作は芥川賞作家・川上未映子が2011年に発表した同名小説だ。「乳と卵」で芥川賞、「夏物語」で毎日出版文化賞を受賞した川上にとって初の恋愛長編として書かれた本作は、国内累計40万部を突破後、全米批評家協会賞小説部門に日本人として初めてノミネートされ、米「TIME」誌の〈2022年の必読書100冊〉にも選出されるなど、世界規模での評価を確立している。人との関わりを拒み孤独に生きてきたフリーの校閲者・入江冬子が年上の物理教師・三束と出会い、自らの感情と向き合っていく——その普遍的な物語が、今まさに国境を超えて響いている。

原作小説「すべて真夜中の恋人たち」
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その映像化を手がけたのは、2021年の『あのこは貴族』で日本映画界に新風を吹き込んだ岨手由貴子監督。約5年ぶりの長編映画となる本作で監督・脚本を一人で担い、川上文学の核心に正面から向き合った。主演の岸井ゆきのが孤独な校閲者・冬子を演じ、三束役を浅野忠信が務める。森田望智、深川麻衣、塩野瑛久ら実力派俳優も名を連ね、さらに松坂桃李が語り役として声のみで出演し、物語に独特の奥行きを与えている。

授賞式は5月22日——カンヌ「ある視点」部門、受賞の行方にも注目
本作が出品されている「ある視点」部門の授賞式は現地時間5月22日(金)より開催予定。近年、日本映画がカンヌ各部門で存在感を増す中、本作が新たな快挙を生み出すかにも国内外から注目が集まる。現代人が抱えるリアルな孤独感と、それでも人と向き合うことの幸せと尊さをまっすぐに描いた本作が、世界の映画人にどう受け取られるか——カンヌの審判が待たれる。
映画『すべて真夜中の恋人たち』は2026年秋、全国ロードショー。配給はビターズ・エンド。

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