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次期ジェームズ・ボンドは誰?007役に必要なのは「脅威を感じさせる存在感」ダニエル・クレイグ起用秘話も

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次期ジェームズ・ボンド候補に必要な条件とは?007を14作品手がけたデビー・マクウィリアムズが語る「脅威を感じる男」
(左から)ハリス・ディキンソン、カラム・ターナー、ジェイコブ・エロルディ 写真:PAOLA KUDACKI、BEAU GREALY(2)
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次期ジェームズ・ボンド俳優は誰になるのか――。『007』シリーズ後期14作品のキャスティングを担当してきたデビー・マクウィリアムズが、次期007に求められる条件や理想のジェームズ・ボンド像について語った。

カラム・ターナージェイコブ・エロルディイドリス・エルバハリス・ディキンソンらが候補として報じられる中、ダニエル・クレイグの起用にも関わったキャスティングの第一人者が明かした、理想の007像とは。

チェコで開催されたカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭(KVIFF)で行われたトークイベントに登壇した彼女は、次期ジェームズ・ボンドに求められる条件から、ダニエル・クレイグやジュディ・デンチのキャスティング秘話まで明かした。

次期ジェームズ・ボンドに必要なのは「脅威を感じさせる存在感」

1972年にキャリアをスタートし、100本以上の映画やテレビ作品に携わってきたデビー・マクウィリアムズ。『007』シリーズでは後期14作品のキャスティングを担当し、ピアース・ブロスナンやダニエル・クレイグらの選出に関わってきた。

次期ボンド候補について問われると、マクウィリアムズは「分かりませんし、意見もありません」と明言。しかし、理想の007に求められる条件については持論を語った。

次期ジェームズ・ボンドに必要なのは「脅威を感じさせる存在感」
ピアース・ブロスナン 写真:LEON BENNETT/GETTY IMAGES

「彼の仕事の定義の一部は“殺しのライセンス”です。だから、銃を手にした時に、本当に撃てると思わせる存在でなければならない。ある種の脅威を感じさせることが必要です」

マクウィリアムズは、ピアース・ブロスナンについて「脅威という部分では少し異なっていた」としながらも、「ハンサムで洗練され、別の魅力を持ったボンドだった」と評価。

一方、ダニエル・クレイグについては「その部分を大きく変えた。彼ははるかにタフだった」と語り、ボンド像に新たな強さをもたらしたと振り返った。

女性007や非白人ジェームズ・ボンドの可能性について持論

近年、ファンの間で議論されている女性ジェームズ・ボンドや非白人ボンドの可能性についても、マクウィリアムズは自身の考えを明かした。

「ないと思います。イアン・フレミングが書いたひとつのキャラクターであり、そのキャラクターは変わりません」

ただし、次期ボンドについては「決まったルールがあるわけではない」ともコメント。

「誰が役に合うかということです。監督やプロデューサーによって考え方も変わるでしょう。そして、これから大きな変化が起きようとしています」

現在、『007』シリーズのキャラクターとIPの管理はAmazon MGMスタジオが担っており、新たなジェームズ・ボンド像がどのように描かれるのか注目されている。

ダニエル・クレイグ起用の裏側「世界中を探した」

次期007は誰になる?『007』14作品を担当したキャスティング監督デビー・マクウィリアムズが明かす条件、ダニエル・クレイグ秘話
ダニエル・クレイグ、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』より 写真:Nicola Dove / © MGM / courtesy Everett Collection

マクウィリアムズは、2006年公開の『007/カジノ・ロワイヤル』でダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役に決定するまでの経緯も明かした。

「時間がかかりました。世界中を探しました」と振り返るマクウィリアムズ。当時は周囲から強い支持があったわけではなく、クレイグ本人も「かなり乗り気ではなかった」という。

大きな転機となったのは、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリが2004年の映画『レイヤー・ケーキ』でのクレイグの演技に注目したことだった。ブロッコリが面会を求めたことをきっかけに、クレイグのボンド起用が現実味を帯びていった。

その後、クレイグは『007/カジノ・ロワイヤル』から『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)まで5作品でジェームズ・ボンドを演じ、従来のイメージを一新するタフな007像を築き上げた。

次期ジェームズ・ボンドは誰?007を選び続けた女性が明かす「絶対に必要な条件」ダニエル・クレイグ起用の裏側
歴代ジェームズ・ボンド俳優を順番に紹介!写真:Photofest MGM/UA/Photofest Nicola Dove/MGM/Courtesy Everett Collection The Hollywood Reporter

ジュディ・デンチが「M」に起用された理由

マクウィリアムズは、シリーズを代表するキャラクターのひとり、M役にジュディ・デンチが起用された舞台裏も明かした。

Mは、ジェームズ・ボンドが所属する英国諜報機関MI6の上司で、これまで男性俳優が演じることが多かった役柄だ。

マクウィリアムズはある会議で、当時の英国情報機関MI5の長官を女性のステラ・リミントン氏が務めていることを挙げた。その意見をきっかけに、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリが「では、ジュディ・デンチはどう?」と発案したという。

当時、デンチは英国演劇界を代表する名優だったため、出演が実現するとは思っていなかったというマクウィリアムズ。しかし翌日にはデンチ本人との面会が実現した。

「彼女は声をかけられたことを本当に喜んでいました」

その後、デンチは『007/ゴールデンアイ』(1995)から『007/スペクター』(2015)まで7作品でM役を務め、ボンド映画の新たな時代を象徴する存在となった。

『007』次期ジェームズ・ボンド俳優に必要なのは「脅威」 14作品を担当したキャスティングの名手が語る
ジュディ・デンチ 写真:Getty Images

「ジェームズ・ボンドの原作小説は読んでいない」キャスティング哲学

「私は人生でジェームズ・ボンドの本を一冊も読んだことがありません」

意外な告白で会場を驚かせたマクウィリアムズ。しかし、彼女のキャスティング哲学は明確だった。

40年以上にわたりボンド映画に携わってきた彼女は、原作小説ではなく、脚本と役柄に適した俳優かどうかを基準にキャスティングを行ってきたという。

AI俳優や#MeTooについて語る

近年注目を集めるAI俳優について問われると、マクウィリアムズは否定的な見解を示した。

「まったく受け入れられません。映画産業そのものに大きな危機をもたらすものだと思います」

一方で、若い世代がAI技術に対してより柔軟な姿勢を持っていることにも触れ、「映画製作における産業革命になると言う人もいます。どうなるのかは分かりません」と、今後の可能性については慎重な姿勢を見せた。

また、#MeToo運動については「かつての状況は本当にひどかった」と振り返りながら、現在の撮影現場やキャスティングの環境については改善が進んでいるとの考えを示した。

今回のカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭では、40年以上にわたり映画・テレビ作品のキャスティングに携わってきた功績が評価され、国際キャスティングディレクターズ協会から生涯功労賞が贈られた。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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