パラマウントが本社移転を検討中?カリフォルニア州が提訴進める中で――“18兆円規模”ワーナー買収計画のゆくえとは
パラマウントによる1,110億ドル(約18兆円)規模のワーナー・ブラザース・ディスカバリー買収計画を阻止するため、カリフォルニア州をはじめとする複数の州が提訴の準備を進めている。そんな中、パラマウントは本社の州外移転を検討していると報じられた。
報道によれば、デヴィッド・エリソンCEOの側近らが、本社をカリフォルニア州外へ移転するよう働きかけているという。
パラマウント本社移転案が浮上――ワーナー買収計画はどうなる?
関係者は、カリフォルニア州司法長官が買収差し止めを求めて同社を提訴した場合、「エリソン氏は本社移転を進める可能性がある」と説明している。それに伴い、カリフォルニア州内で予定されていた約3,000万ドル(約48.7億円)の支出も州外へ移る可能性がある。
ただし現時点で、本社移転について正式な決定は下されていない。
なお、パラマウントは昨年、ニュージャージー州で新たな拠点を確保している。同社は、1888スタジオの制作拠点であるベイヨンヌの施設内で、約2万6,500平方メートル超のスペースを10年間リースする契約を締結。これにより、同州で制作される映画やテレビ番組について、最大40%の税額控除を受けられる可能性がある。
カリフォルニア州との対立激化!各州がパラマウントを提訴へ
一方で、米『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、買収阻止に向けた訴訟では、カリフォルニア州が主導的な役割を担っている。ニューヨーク州、ワシントン州、コネチカット州なども、カリフォルニア州側に加わる意向を示しているという。訴状では、「今回の買収が、大作映画市場における競争を阻害する恐れがある」と主張される見通しだ。
対するパラマウントは、「この買収によってハリウッドの競争はむしろ活性化し、NetflixやAmazon、Appleといったテック大手に対抗するために、不可欠な取引だ」と主張している。
英『ロイター通信』によれば、同社は早ければ今週にも提起される可能性がある。一方のパラマウントは、2026年第3四半期中の買収完了を目指している。
同社は『ニューヨーク・タイムズ』に対し、「われわれは、事実と法律がこの取引を支持していると確信しており、今後も力強く擁護していく」とコメントした。
パラマウントは報道各社に対し、「われわれは事実と法律がこの取引を支持していると確信しており、今後も力強く推進していく。正当な独占禁止法上の懸念があれば対応する用意はあるが、世界各国の数十の競争当局が慎重な審査を行った結果が示すように、この取引にはそのような懸念は存在しない」と述べている。
先月、パラマウントの広報担当者は米『ハリウッド・リポーター』に対し、「われわれは、すべての規制当局および法執行機関と建設的かつ透明性のある形で協議を続けており、今後もその姿勢を維持していく」とコメントした。
一方で、各国の規制当局はパラマウントによるワーナー買収を承認している。
先月には、欧州委員会が本格調査の開始期限を前に、この買収を承認する見通しだと報じられた。さらに、中国、南アフリカ、サウジアラビア、ウクライナ、セルビア、北マケドニアの競争当局も、この取引をすでに承認している。また、ドイツ、イタリア、フランス、ルーマニア、スロベニア、ベルギー、チェコ、ニュージーランドなど、湾岸諸国の政府系ファンドによる対外投資を審査する各国の規制当局も、この買収を承認した。
Netflixとの買収競争に勝利した後パラマウントだが、今後は激しい法廷闘争が待っていそうだ。18兆円規模に上る“超巨大”合併劇のゆくえを、映画・テレビ業界全体が固唾をのんで見守っている。
※為替レートは2026年7月13日時点の数値で換算しています。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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