ケネス・ロナーガン、マーク・ラファロへの「反ユダヤ主義」批判を痛烈非難 「不快な嘘」
映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞を受賞したケネス・ロナーガンが、反ユダヤ主義との批判を受けている俳優マーク・ラファロを擁護した。パラマウントとワーナー・ブラザース・ディスカバリーの統合をめぐるラファロの発言を受け、ロナーガンは批判の根拠となった主張を「皮肉で不快な嘘」と厳しく非難している。
ケネス・ロナーガン、マーク・ラファロへの「反ユダヤ主義」批判を否定
ケネス・ロナーガンが、長年の友人でもあるマーク・ラファロをめぐる論争に参戦した。
ロナーガンは『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞脚本賞を受賞した映画監督・劇作家。ラファロとは、2000年の『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』で仕事を共にして以来、数十年にわたる親交がある。
今回、ロナーガンは米「The Hollywood Reporter」に宛てた書簡でラファロを擁護。「マークが反ユダヤ主義者だという考えは明らかに馬鹿げており、そのような批判自体が皮肉で不快な嘘だ」と主張した。
発端となったのは、ラファロが8月21日にInstagramへ投稿した動画。パラマウントCEOのデビッド・エリソンの父で、オラクル創業者のラリー・エリソンとイスラエル軍によるガザでの軍事作戦との関係を指摘し、ガザでの戦闘を「ジェノサイド」と表現した。
ラファロはさらに、オラクルのテクノロジーがイスラエル軍の活動に関連しているとして批判。パラマウントとワーナー・ブラザース・ディスカバリーの統合にも反対する姿勢を示した。
これに対しパラマウント側は同日、ラファロの発言について「反ユダヤ主義的なステレオタイプ」を持ち出していると批判。「一線を越えている」とする声明を発表した。
この問題をめぐっては、ユダヤ人の権利擁護団体サイモン・ウィーゼンタール・センターや、エンターテインメント業界の団体Creative Community for Peaceなどもラファロの発言を批判している。
一方、エミー賞受賞作『Hacks』で知られるハンナ・アインバインダーはラファロを擁護し、反ユダヤ主義との批判を「ばかげている」と指摘。ジェーン・フォンダも、ラファロへの攻撃はパラマウントとワーナー・ブラザース・ディスカバリーの統合に対する批判を無効化するための「中傷」だとする投稿をInstagramで公開している。
マーク・ラファロの発言をめぐりハリウッドで論争
ロナーガンは書簡の中で、ラファロの主張そのものに異論を唱えることについては問題視していないと説明。そのうえで、「マークの考えに異議を唱えたい人がいることには何の問題もない」としながらも、反ユダヤ主義との批判によって本来議論されるべき論点から目をそらしていると指摘した。
さらに、「これは古いやり方であり、残念なことだ」と批判。「彼の主張そのものに向き合うことなく、自分たちの立場を守れない人々が、彼を攻撃するために薄っぺらな批判を繰り出している」と主張した。
ただし、ロナーガンはラファロの中東情勢に関するすべての意見に同意しているわけではないことも明確にしている。
「中東、イスラエル、ガザ、そしてイランが支援するイスラム原理主義勢力に関する彼の多くの立場には、私は強く反対している」
そうした立場の違いを認めたうえで、ロナーガンはラファロが反ユダヤ主義者だとする批判には異議を唱えた。
ラファロは以前から、環境問題や政治、反戦運動などについて積極的に発言してきたハリウッド俳優の1人。ガザ情勢についても継続的に声を上げている。
また、今回の論争の背景にあるパラマウントとワーナー・ブラザース・ディスカバリーの統合計画にも反対。米上院の公聴会で統合に反対する証言を行ったほか、数百人の俳優らとともに統合に反対する公開書簡にも署名している。
今回の一連の騒動は、単なるSNS上の論争にとどまらず、ハリウッドの大型企業統合、イスラエル・ガザ情勢、反ユダヤ主義をめぐる議論へと広がっている
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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