海外ドラマ史上最も衝撃的だった死亡シーン23選 『ウォーキング・デッド』『LOST』ほか
人気海外ドラマの登場人物は、長期間にわたって視聴者の生活に寄り添う存在だ。だからこそ、主要キャラクターが命を落とす瞬間は、たとえフィクションであっても大きな喪失感を伴う。俳優の契約問題、脚本上の必然性、原作への忠実さ、あるいは撮影現場でのトラブルなど、その背景はさまざまだ。ここでは、テレビ史に刻まれた23の衝撃的な死亡シーンを、制作の裏側とともて振り返る。
※注意:本記事には、ネタバレを含みます。エピソードの中には数年前に放送されたものもありますが、中には最近放送されたものもあります。
ジョフリー・バラシオン 『ゲーム・オブ・スローンズ』

自らの婚礼の宴で毒を盛られ、突然の死を遂げた王ジョフリー(演:ジャック・グリーソン)。シリーズの転換点となったこの死は、当初ティリオン・ラニスター(演:ピーター・ディンクレイジ)に嫌疑がかけられたが、真の黒幕はオレナ・タイレル夫人(演:ダイアナ・リグ)とリトルフィンガー(演:エイダン・ギレン)だったことが後に明かされる。
ローガン・ロイ 『メディア王 〜華麗なる一族〜』

パイロット版でかろうじて死を免れたメディア王ローガン・ロイ(演:ブライアン・コックス)は、シーズン4第3話、スウェーデンへの出張中にプライベートジェットの機内で倒れ、そのまま帰らぬ人となった。心肺蘇生が試みられたが回復は叶わず、子どもたちが電話口で順に別れを告げる場面は、多くの視聴者の記憶に刻まれた。エミー賞を受賞した同シリーズのファイナルシーズンには、まだ7話が残されており、死の余波が物語を動かしていく。
グスタヴォ・“ガス”・フリング『ブレイキング・バッド』

シーズン4フィナーレで描かれた麻薬王グスタヴォ・“ガス”・フリング(演:ジャンカルロ・エスポジート)の最期は、爆発直後も一瞬だけ生き続けるという演出が話題を呼んだ。エスポジトはTHRのインタビューで、クリエイターのヴィンス・ギリガンから事前に告知を受けたと明かしている。「彼が言ったんです。『顔を吹き飛ばしたい』と。爆発の後も数秒生き延びて、ジャケットのボタンを留め直してからくずおれる、そんなガスらしい最期にしようと、ふたりで考えました」。
レーン・プライス 『マッドメン』

ドン・ドレイパー(演:ジョン・ハム)の署名を偽造して小切手を切っていたことが発覚し、自ら命を絶ったレーン・プライス(演:ジャレッド・ハリス)。俳優のハリスは、ショーランナーのマット・ワイナーから告知を受けた際の様子をTHRに語っている。「エレベーターで上の階に向かっていると、ワイナーが突然『少し話がある』と言い出して。ドアの前で『申し訳ない』と言いながら、良いブランデーを勧めてくれましたよ」。
ウィル・ガードナー 『グッド・ワイフ』

法廷内での凶行に倒れたロックハート・ガードナー法律事務所の弁護士、ウィル・ガードナー(演:ジョシュ・チャールズ)。精神的に不安定な依頼人に銃で撃たれ、搬送先の病院で命を落とした。
チャーリー・ハーパー 『チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ』

制作側との対立により公開解雇されたチャーリー・シーンの退場は、地下鉄にはねられるという形でドラマに組み込まれた。クリエイターのチャック・ロアはこの展開を脚本に書き込み、後任にはアシュトン・カッチャー演じるIT億万長者が登場した。
グレン・リー 『ウォーキング・デッド』

シリーズ開始当初からの主要人物であるグレン(演:スティーヴン・ユァン)が、シーズン7の初回にニーガン(演:ジェフリー・ディーン・モーガン)の棘付きバット「ルシール」で無惨な最期を遂げた場面は、ロバート・カークマンの原作コミックを忠実に再現したものでもあった。同じエピソードでは、エイブラハム・フォード(演:マイケル・カドリッツ)も同様の形で命を落としている。
アドリアナ・ラ・チェルバ 『ザ・ソプラノズ』

長年にわたりFBIの情報提供者として二重生活を強いられてきたアドリアナ(演:ドレア・デ・マッテオ)は、シーズン5でついて真実を打ち明けた。しかし恋人のクリストファー(演:マイケル・インペリオリ)が家族(ファミリー)に密告し、シルヴィオ・ダンテ(演:スティーヴン・ヴァン・ザント)によって森の中へ連れ出され、二度と姿を現さなかった。
エダード・“ネッド”・スターク 『ゲーム・オブ・スローンズ』

原作小説を未読だった視聴者にとって、シーズン1でのエダード・“ネッド”・スターク(演:ショーン・ビーン)の斬首は、まさに青天の霹靂だった。主人公格の人物があっさりと退場するという展開は、その後の同シリーズの作風を決定づけた。
チャーリー・ペイス 『LOST』

シーズン3でデズモンド(演:ヘンリー・イアン・キュージック)が夢でチャーリーの死を予見し始める中、元ロックスターのチャーリー(演:ドミニク・モナハン)は仲間たちを救うために自ら溺死を選んだ。その後もフラッシュバックや、フルーリー(演:ホルヘ・ガルシア)の導き手として姿を見せている。
イーディー・ブリット 『デスパレートな妻たち』

新婚の夫の報復計画を知った直後、倒れた電線に接触するという不運な事故で命を落としたイーディー(演:ニコレット・シェリダン)。しかし舞台裏では、シェリダンがABCとクリエイターのマーク・チェリーを相手に訴訟を起こすという激しい争いが展開された。現場でのハラスメントを告発したことが降板の原因だと主張したが、2013年10月に再審の申立ては裁判所に退けられた。
デレク・シェパード 『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』

メレディス・グレイの夫であり、「マクドリーミー」の愛称で親しまれたデレク・シェパード(演:パトリック・デンプシー)は、シーズン11のフィナーレで死亡した。本人にはまだ1年の契約が残っていたが、制作現場でのトラブルが退場の一因になったと、制作に復帰したエグゼクティブ・プロデューサーのジェームズ・D・パリオットが著書の中で明かしている。「HR(人事)が絡む問題でした。性的なものではありませんでしたが、現場を恐怖で支配するような行動があり、キャスト内にPTSDを抱える人も出ていました」。
マーク・グリーン 『ER 緊急救命室』

ファン思いのドクター、マーク・グリーン(演:アンソニー・エドワーズ)は、悪性脳腫瘍という診断を受けて2008年に物語から退場した。前年に診断が下されてから1年かけて丁寧に描かれたお別れの過程で、コーデイ医師(演:アレックス・キングストン)との結婚と娘の誕生という温かな出来事も見届けることができた。
ゲイリー・シェパード 『ナイスサーティーズ』

ナンシー(演:パトリシア・ウェティグ)の病状が寛解したという朗報が届いた矢先、主人公のひとりゲイリー(演:ピーター・ホートン)が交通事故で命を落としたという知らせが届く。喜びから悲しみへの急転直下は、多くの視聴者に衝撃を与えた。
ケニー・マコーミック 『サウスパーク』

「なんてことだ!ケニーを殺した!この外道め!」というセリフは、ケニー(演:ケニー・マコーミック)が毎回異なる方法で死ぬ定番ギャグとして、約80話にわたって繰り返されてきた。しかし2001年、共同クリエイターのマット・ストーンとトレイ・パーカーは筋疾患による緩やかな死という形で、ケニーを正式に退場させることを選んだ。ストーンは当時、「簡単な決断だった。正直、あのキャラクターに飽き飽きしていた」と語っている。
ジョージ・オマリー 『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』

バスにはねられ、言葉を発することができなくなったジョージ・オマリー(演:T・R・ナイト)が、親友の手のひらに「007」と書いて自身の正体を明かす場面は、多くの視聴者の心を打った。ナイトは出演シーンの削減をめぐる対立から契約解除を申し出て退場している。
プルー・ハリウェル 『チャームド 〜魔女3姉妹〜』

3姉妹の魔女のひとり、プルー・ハリウェル(演:シャナン・ドハーティ)は、シーズン3で悪の根源の刺客シャックスに殺された。共演者アリッサ・ミラノとの不仲報道が退場の背景にあるとされ、後任としてローズ・マッゴーワンが長年行方不明だったハリウェル家の姉妹役で起用された。
マリッサ・クーパー 『The O.C.』

シーズン3の終盤、父のもとへ旅立つ前夜にライアン(演:ベン・マッケンジー)に空港へ送ってもらったマリッサ(演:ミーシャ・バートン)。しかし元交際相手のヴォルコック(演:カム・ジガンデイ)に車でぶつけられ、命を落とした。シリーズクリエイターのジョシュ・シュワルツは後に、「この結末はもともとキャラクターの宿命として構想されていた。ライアンが彼女を救おうとしても、その運命から逃れることはできない——そういう物語だった」と語っている。
リタ・モーガン 『デクスター 警察官は殺人鬼』

連続殺人犯デクスター・モーガン(演:マイケル・C・ホール)の妻リタ(演:ジュリー・ベンツ)は、ジョン・リスゴーが演じるエミー賞受賞の「トリニティ・キラー」との対決の果てに、血に満たされたバスタブで変わり果てた姿で発見された。傍らには幼い息子ハリソンがいた。デクスター自身の幼少期の記憶と重なるこの場面は、シリーズ最大の衝撃のひとつとなった。
ヘンリー・ブレイク 『マッシュ』

シーズン3の終わりに俳優マクリーン・スティーブンソンが降板を表明したことを受け、制作陣はヘンリー・ブレイク中佐の退場を意味あるものにしようと考えた。ようやく除隊が叶いみなに別れを告げたブレイクが輸送機で帰路についた直後、レーダー(演:ゲイリー・バーゴフ)が「ブレイク中佐の乗った飛行機が日本海上空で撃墜されました」と告げるラストシーンは、視聴者だけでなく現場のキャストやスタッフの多くも事前に知らされていなかった。クリエイターのラリー・ゲルバートは「『マッシュ』はハッピーエンドのドラマではない。そのことをきちんと示したかった」と振り返っている。
ニコラス・ブロディ 『HOMELAND』

「ゴキブリのように生き延びる男」と評されたブロディ(演:ダミアン・ルイス)も、シーズン3の終盤、怒り狂った群衆の前で絞首刑に処された。テロリストから内通者へと転じた複雑な3年間を経ての最期だったが、翌シーズンのエピソードでは、キャリー(演:クレア・デーンズ)の薬物誘発性幻覚の中に姿を現している。
ジョエル・ミラー 『THE LAST OF US』

原作ゲームに忠実な形で、シーズン2の第2話でケイトリン・デヴァー演じるアビーがペドロ・パスカル演じるジョエルの命を奪った。ゲームをプレイしていなかった視聴者にとってはあまりにも早い退場となったが、共同クリエイターのクレイグ・マジンはTHRの取材に対し「パスカルはずっとこの瞬間を待っていた。ただ、ベラ(ラムジー)ともどもつらかったことも確かです。ふたりの絆はとても深いものになっていましたから」と語っている。
ネイト・ジェイコブス 『ユーフォリア/EUPHORIA』

シーズン3の第7話(ペヌルティメット・エピソード)で、ジェイコブ・エロルディ演じるネイト・ジェイコブスが毒ガラガラヘビに噛まれて死亡した。借金をめぐるトラブルで棺桶に生き埋めにされた末の最期で、妻キャシー(演:シドニー・スウィーニー)と元恋人マディ(演:アレクサ・デミー)が救出に向かった時、棺の蓋を開けると既に息絶えていた。シリーズ初の主要人物の死亡となったこの場面について、エロルディは「クールな死に方だと思った」と語っている。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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