『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』米レビュー│7年ぶり劇場版は“親しみやすさ”と“迫力の映像体験”が魅力
『スター・ウォーズ』シリーズ7年ぶりの劇場公開作『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』が、ついに5月22日(金)に公開を迎える。本作はディズニープラスのドラマシリーズ『マンダロリアン』(2019年~)の劇場版にあたり、シリーズに続いてジョン・ファヴロー監督を務めた。
賞金稼ぎのマンダロリアン/ディン・ジャリンをペドロ・パスカルが演じ、共演者にはシガーニー・ウィーバーやジェレミー・アレン・ホワイトらが並ぶ。そして出演者の中でも、マンダロリアンの幼い弟子であるグローグーの可愛らしさが、早くも話題となっている。
本記事では、米『ハリウッド・リポーター』による『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の先行レビューをお届けする。
『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』レビュー│配信からスクリーンへ
『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』は、「配信シリーズから始まった物語を、いかに映画として成立させるか」という課題に挑んだ。シリーズ未視聴の観客でも楽しめるのか、それとも“ドラマのシーズン4を凝縮した内容”になるのか、公開前からファンや批評家の注目を集めていた。
そして結果的に、本作はその両面をあわせ持つ作品となった。シリーズの生みの親でもあるファヴロー監督は、ドラマシリーズ未視聴の観客でも物語を楽しめるよう、丁寧に映画を構成した。スケール感も大きく向上しており、アクションシーンやIMAX上映を意識した迫力ある映像は、潤沢な製作費を感じさせる。映像や音響の迫力は、まさに『スター・ウォーズ』映画そのものだ。
一方で、物語は比較的コンパクトにまとまっており、テーマもどこか親近感を覚えるものになっている。かつてオリジナル3部作が観客に与えたような“人生を変えるほどの衝撃”というよりは、親しみやすい宇宙冒険譚としての魅力が前面に出ている印象だ。
とはいえ、本作はテンポの良い娯楽映画として、しっかり成立している。パスカルは声の演技が中心でありながらも、その存在感は抜群で、キャラクターに確かな深みを与えている。そして、アニマトロニクスで表現されたグローグーの愛らしさは、映画全体の大きな魅力となっている。大スクリーンで映し出される姿には独特の存在感があり、観客の心を掴むことは間違いない。

王道アクション&ユーモアが詰まった宇宙冒険活劇
本作のストーリーは、特に『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年)とのつながりが色濃く表れている。鍵を握るのは、ジャバ・ザ・ハットの息子ロッタ・ザ・ハット(声:ホワイト)だ。
マンダロリアンは、新共和国のウォード大佐(演:ウィーバー)から、悪党ジャヌー卿(演:ジョニー・コイン)に囚われたロッタを救出する任務を託される。新共和国は、彼をハット族へ送り届ける代わりに、帝国軍残党に関する重要な情報を得ようとしている。

ファヴロー監督は、デイヴ・フィローニ、そしてノア・クルーアと共同執筆した脚本をもとに、序盤から次々とアクションを展開していく。巨大クリーチャーとの戦闘、宇宙空間でのドッグファイト、迫力ある爆発シーンなど、劇場上映ならではの醍醐味がふんだんに詰め込まれている。
ストーリーやキャラクター描写は王道寄りではあるものの、シリーズファンには嬉しい要素も多い。特に、普段はヘルメット姿のマンダロリアンが素顔を見せる場面は印象的だ。
本作の核となっているのは、マンダロリアンとグローグーの親子のような関係性だろう。シートベルトを着用するよう注意したり、夕食前のおやつを取り上げたりするマンダロリアンの姿には、どこか微笑ましい父親らしさがある。一方で、グローグーを半分は相棒、半分はペットのように扱う場面もあり、その距離感が独特の味わいを生んでいる。
さらに興味深いのは、屈強な賞金稼ぎとして知られるマンダロリアンが、意外なほど人間らしい弱さを見せる点だ。何度も窮地に追い込まれながらも、そのたびにグローグーが支える姿は、往年の連続活劇を思わせる。中でも、毒を受けたマンダロリアンをグローグーが静かに看病する場面は、特に心に残るシーンの一つだ。
また、ロッタが「ジャバ・ザ・ハットの息子」として抱える葛藤も、ユーモアを交えながら描かれている。ロッタ・ザ・ハットとグローグーの交流もユニークだ。ロッタの背中で眠るグローグーの姿は、どこか愛嬌があり、このシーンを描いたグッズ展開が自然と想像できる。また、海辺で戯れるシーンなど、シリーズらしい遊び心も随所にちりばめられている。

人気キャラクターたちが大活躍!新たな『スター・ウォーズ』像を確立
パスカルは独特の温かみある声でマンダロリアンを体現し、激しいアクションシーンはスタントマンのブレンダン・ウェインとラティーフ・クラウダーが支えている。また、映画監督のマーティン・スコセッシが複数のエイリアン役の声優として参加しているが、特に早口の屋台店主役でユーモアを添えている。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019年)以来の劇場版となる本作は、人気キャラクターたちをスクリーンで活躍させるという役割をしっかり果たした。完成度の高いエンターテインメントであることは間違いないが、その一方で、さらなる展開を感じさせる余韻も残している。
▼『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』作品情報

監督:ジョン・ファヴロー
製作総指揮:デイヴ・フィローニ
キャスト:ペドロ・パスカル、シガーニー・ウィーバー、ジェレミー・アレン・ホワイト ほか
公開日:5月22日(金)日米同時公開
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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