『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』興収50億円突破!衝撃の伏線、コミックへのオマージュ、今後のMCUまで…50のトリビア【後編】
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』(以下BND)は世界的にも大ヒットですが、日本でも興行収入50億円の大台を突破しました!今回はそれを記念して、また公開からすでに1カ月がたっているため、ネタバレありのBNDにまつわる50のトリビアや情報を2回にわたってお届けします!
(UPDATE:『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』が全米公開47日目で累計興行収入9億3,677万ドルを突破!これまで歴代1位だった『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の9億3,666万ドルを上回り、全米歴代興収No.1に。約11年ぶりの記録更新です!)
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』興収50億円突破!伏線、オマージュ、小ネタまで…知ればもっと楽しめる50のトリビア【前編】

26.なぜネッドのボードには2016年とメモってあるのか?
スパイダーマンを追っかけているネッド。その部屋にはスパイダーマンにまつわるいろいろな情報が貼ってあります。そこに“スパイダーマンが初めて現れたのは2016年”みたいなメモがあります。これはトム・ホランド版スパイダーマンがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)デビューを果たしたのが、2016年公開の『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』だったことに由来します。
27.ネッドが予測するスパイダーマンの正体
同じくネッドのボードですが、ネッドがスパイダーマンの正体として候補に挙げているのが、フラッシュ(トム・ホランド版でピーターたちに絡む嫌味な同級生)、ハリントン先生(トム・ホランド版でピーターたちを指導する先生、ロンドンにも同行)です。なお、ハリントン役のマーティン・スターはMCU2作目『インクレディブル・ハルク』に大学生役で出ており、この大学生がハリントン先生の若き日の姿という説もあります。
28.このヴィランに注目:タランチュラ
本作の冒頭ではスパイダーマンとしての4年間の活躍=ヴィランとの戦いがフラッシュバックで描かれます。いずれもスパイダーマンの有名なコミックのカバーをオマージュしています。まず『アメイジング・スパイダーマン』#134でタランチュラというヴィランと戦っています。元南米の傭兵です。ブーツのつま先に毒を塗った刃を仕込んでいます。ちなみにこの号にはパニッシャーも出てきます。
29.このヴィランに注目:ラムロッド
続いては壁に頭を打ちつけている男。『アメイジング・スパイダーマン』#221に登場するラムロッドというサイボーグ系のヴィランです。「ラムロッド」とは前装式の銃や大砲に弾薬を押し込むための棒の名称ですが、「強引に物事を押し通す人」といった意味もあります。
30.このヴィランに注目:ブーメラン
ブーメランを投げている男。ブーメランというヴィランです。『アメイジング・スパイダーマン』#345に登場。元・野球選手という設定があります。なお、DCコミックスにはキャプテン・ブーメランというブーメラン使いのヴィランがおり、映画版『スーサイド・スクワッド』にも登場しています。

*上記トリビアの28〜30、49についてはこちらの米マーベル公式サイトが画像付きで解説しています。
31.セイディー・シンクが演じるキャラ
ずっと役柄が伏せられていたセイディー・シンク演じるキャラクターは、なんとジーン・グレイ!コミック・ファンにはおなじみのX-MENの重要キャラです!
最初のX-MEN映画ではファムケ・ヤンセン、その後はソフィー・ターナーが演じていました。非常に強力なテレパスで、テレキネシス能力も持っています。なお、コミックでスパイダーマンとジーンがタッグを組むというエピソードはあまりなく、スパイダーマン映画にジーンが出るというのは驚きでした。しかも本作のジーンは、まだX-MEN結成前の時期にいるとみられます。
*セイディー・シンクはずっと自分の役柄を隠していたのです。
32.セイディー・シンクのキャラは今後のMCUにどういう影響を与えるか?
これは、この先MCUにX-MENが本格的に登場する布石と考えられます。実際、本作公開後のD23で、マーベル・スタジオは新『X-MEN』のキャストと公開日を正式発表。2028年5月5日公開です。
現在発表されているキャラクター&キャストは、ジーン・グレイ(演:セイディー・シンク)、サイクロップス/スコット・サマーズ(演:キット・コナー)、エマ・フロスト(演:サマラ・ウィーヴィング)、プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア(演:クリストファー・アボット)、ストーム(演:マヤ・ボイド)、ローグ(演:インデ・ナヴァレット ※『オブセッション:災愛』のニッキーの人です)、エンジェル/ウォーレン・ワージントン3世(演:アサ・ジャーマン)、メイン・ヴィランのミスター・シニスター/ナサニエル・ミルベリー(演:アダム・ドライバー)という布陣です。
「あれ?X-MENって『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に出るんでしょ?」と思われるかもしれませんが、『ドゥームズデイ』ではメインのMCUとは別世界に属するX-MENが登場します。一方、2028年版『X-MEN』では、この新キャストによるX-MENが描かれます。
*今年のD23で発表されたMCUのX-MENのキャスト!
33.メッツガー局長の正体
この映画には他にもコミックのX-MENに由来するキャラが登場します。本作の主要ヴィランの1人であるメッツガー局長。コミックでは反ミュータントの活動家です。本作では逃亡したので、MCU版X-MENにまた出てくる?
34.ストシン組からMCUにデビューしたのは
セイディー・シンクは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』でブレイクですが、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』出演者で、すでにMCU入りしているのは、『ブラック・ウィドウ』以降レッド・ガーディアンを演じているデヴィッド・ハーバー、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のジョニー役ジョセフ・クインです。
35.DODC=ダメージ・コントロール局とは?
トム・ホランド版スパイダーマンで重要な役割を演じるのがダメージ・コントロール局(DODC)。前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ではピーターたちを拘束していましたから。また、『スパイダーマン:ホームカミング』では、このDODCのせいでエイドリアンはバルチャーになったと言っても過言ではありません。
ダメージ・コントロールとは一般的な用語で、被害や損害を受けた際の「事後処置」や「被害最小化対策」を意味します。コミックではヒーローやヴィランなどの戦いで街に損害が出た場合、その後始末などを引き受ける組織です。
MCUではアイアンマンことトニー・スタークの会社スターク・インダストリーズと政府が、こうした被害への対応に加え、現場に残された兵器や危険な技術を回収していました。しかし、この役割や権限がどんどんエスカレートし、当局が危険と判断した超人たちを管理・取り締まる機関になっています。
*ダメージ・コントロール局での大バトル
36.スパイダーマンを抱きかかえるパニッシャー
コミック版『シビル・ウォー』では、ヴィランたちに瀕死の重傷を負わされたスパイダーマンをパニッシャーことフランクが助け、彼を抱きかかえてキャプテン・アメリカたちのところに運ぶ名シーンがあります。本作で彼がスパイダーマンを抱えて病院へ運ぶシーンは、この場面の再現です。
37.看護師クレアが出るはずだった。だからスパイダーマンは正体を隠せた?
本作では最終的にカットされましたが、ロザリオ・ドーソン(『スター・ウォーズ』のドラマ『アソーカ』の主役です)演じる看護師クレアが登場するはずでした。
クレアはドラマ版『デアデビル』などに出ており、街のヒーローたちを陰で助けています。フランクが担ぎ込んできたスパイダーマンの病院でのシーンに、彼女が何らかの形で関わっていた可能性も考えられますが、どのような役割だったのかは明らかになっていません。
38.MJが洗脳されていたとわかるスイング
MJはジーンによって意識を乗っ取られます。恐らくスパイダーマンがMJのアパートを窓から訪れた時には、すでにジーンに憑依されていたのでしょう。というのも『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、MJはスパイダーマンにしがみついて街中をスイングした際、かなり怖がっていました。つまり、彼女はスイングがあまり得意ではありません。
今回、アパートからフランクの隠れ家に行く際のスイングでは、彼女は極めて冷静です。もしこの時の意識がMJ本人なら、もっと取り乱しているはずですから。
39.恐怖のマンスパイダー
本作ではピーターの蜘蛛化が進みます。コミックではピーターがマンスパイダーという、本当に蜘蛛のような怪物に変異するエピソードがあります。トム・ホランドによれば、ピーターが悪夢の中で自分がこうなってしまうシーンも検討されていましたが、子どもの観客には怖すぎるとの判断から、このアイデアは見送られました。
40.NYは大変だ
戦車が暴走するシーンで、観光バスと戦車の衝突をスパイダーマンはなんとか防ごうとします。この観光バスは「ここが“NYの戦い”の跡地です」みたいにツアー客に説明していますが、この戦いとは『アベンジャーズ』のクライマックスのNY決戦のことですね。すでにそれが観光ネタになっているわけです。
しかしその後、NYはサノスの指パッチンで全宇宙の生命の半分が消滅し、5年後に復活し、『サンダーボルツ*』ではニューヨークの一部がヴォイドの闇に飲み込まれ、その後『デアデビル:ボーン・アゲイン』ではウィルソン・フィスク/キングピンが市長になり、そして今度はジーンのサイキック攻撃ですから、苦難続きです。
41.NY市長の鍵
TVのニュースでスパイダーマンが名誉市民として表彰され、女性市長らしき人から記念品である鍵のオブジェ(key to the city)を渡されます。この人物はシーラ・リベラ(演じるのはザブリナ・ゲバラ)で、『デアデビル:ボーン・アゲイン』でキングピンことウィルソン・フィスク市長の首席補佐官だった人物です。つまり、フィスク失脚後のNY市長になったわけですね。
42.あの刑事は?
本作でスパイダーマンに協力する女刑事ジーン・デウォルフ。コミックにも登場します。コミックではスパイダーマンに密かに恋心を抱いていました。そして最後は彼女の元恋人スタン・カーターがシン・イーターとなり、彼に殺されてしまいます。映画ではスパイダーマンに“協力する女刑事”という設定だけ借りているようです。
43.今回は登場するスパイダースーツは1種類
トム・ホランド版スパイダーマンではこれまで、ピーターの手製のスーツ&トニー・スタークが贈ったスーツ、アイアンスパイダー・スーツ、ナイトモンキー・スーツ、赤と黒のスーツと、様々なスパイダーマン・スーツが出てきました。1作につき2つ以上のスーツが出てきます。しかし本作においては、スパイダーマンのスーツは1着(1バリエーション)しか出てきませんね。

44.なじみのあるTシャツ
本作においてピーター・パーカーはなじみのあるTシャツを着ています。Delmar’s DeliのTシャツです。Delmar’s Deliは『スパイダーマン:ホームカミング』にも出てきた、ピーターお気に入りのサンドイッチ店ですね。撮影時の写真から、ピーターがDelmar’s Deliで働く設定ではないかと報じられていました。
45.ASM-14とは
これは海外のファンが予告編をコマ送りして見つけたのですが、最終予告編の34秒付近で、バナー博士がハルク変身を抑えるリストバンド型のデバイスを見せる際、そこに薄く「ASM-14」と書かれています。これは『アメイジング・スパイダーマン』#14を意味し、グリーン・ゴブリンの初登場号であると同時に、スパイダーマンとハルクが初めて遭遇した号でもあります。
46.ジーンの姉サラのシュシュ
ジーンは姉サラ・グレイのシュシュを形見として身に付けます。緑と黄色ですよね。実はこれはX-MENのコミックでジーンが着るコスチュームの色と同じです。
47.ジーンに憑依されたことがもたらした奇跡?
ハルクがピーターを認識する、MJがあのペンダントに触れながら微笑む、最後にネッドがピーターに気づく。消されたはずの記憶が戻りかけていることを匂わせる演出です。
もしかすると、ジーンに意識を乗っ取られた人間は(ネッドもジーンのサイキックパワーが暴走した時に意識を乗っ取られているので)、なんらかのきっかけで記憶が戻る副作用があるのかもしれません。
*ネッドとの絆の握手です。
48.あの少年のシーンは?
病院のシーンで一人だけピーターに気づく男の子。あの子が将来MCUにも登場するであろう新スパイダーマン(アニメ映画『スパイダーマン:スパイダー・バース』シリーズの主人公マイルス・モラレス)の登場を示唆しているという説があります。また、あの瞬間だけジーンがあの子の頭の中に潜り込み、ピーターに挨拶したという見方もあります。
49.記念すべきスパイダーマン初登場号へのオマージュ・シーン
これも冒頭のフラッシュバック・シーンですが、スパイダーマンが屋上から落ちたギャング団(マンフレディ犯罪ファミリー)のメンバーを抱えながら街をスイングする場面は、スパイダーマンのコミック初登場作『アメイジング・ファンタジー』#15の表紙を再現しています。
50.スパイディ・トラッカーの意味すること
ポストクレジットのおまけシーン。スパイディ・トラッカーは、スパイダーマンがNYどころか地球を離れ、宇宙にいることを示唆します。
え?スパイダーマンが宇宙へ?これは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の次のアベンジャーズ映画『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』のことを示唆しているのかもしれません。コミック版『シークレット・ウォーズ』では、宇宙に存在するバトルワールドが主要な舞台となるためです。
また、現在のところトム・ホランドは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への出演はアナウンスされていません。しかしファンの中では、このトラッカーが感知しているスパイダーマンは必ずしもトム・ホランド版ではない、トビー・マグワイア版かアンドリュー・ガーフィールド版のスパイダーマンの可能性もある、と指摘されています。果たして…!?
いかがだったでしょうか?50のトリビアを挙げてみました。再鑑賞のお供になれば幸いです。
しかし、こんなことを全部気にしなくても、気づかなくても、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は心から楽しめる、スパイダーマンが好きで良かったと思える大傑作です!
GO! SPIDEY! GO!
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