『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』監督、新生MCUの“フェーズゼロ”を宣言「完全なる白紙スタート」
ロンドンで開催された大規模フェスティバル「SXSW London」に、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』などで知られる監督のアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が登壇。世界中が熱視線を送るシリーズ最新作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の展望などについて語った。
▼『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』監督が挑む“フェーズゼロ”

2026年12月18日に日米同時公開を控える『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』。監督を務めるルッソ兄弟は、本作がマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の歴史において、事実上の白紙化を意味する「フェーズゼロ」からのスタートになると明かした。
ジョー・ルッソは「これは完全にゼロからのスタートだ。過去の遺産には一切頼っていないと、誰もが実感できる作品にしたい」と断言する。宿敵ドクター・ドゥーム役として電撃復帰を果たすロバート・ダウニー・Jr.とも事前にこのコンセプトを深く話し合ったという。

『エンドゲーム』の歴史的成功の後、シリーズから一度離れていたルッソ兄弟を再び呼び戻したのは、長年タッグを組んできた脚本家スティーヴン・マクフィーリーの存在だった。アンソニー・ルッソは「彼が持ってきてくれたクリエイティブなアイデアが、火を再び燃え上がらせた。ドゥームズデイの根幹に関わるため詳細は明かせないが、そのアイデアが一瞬にして目の前の空を切り開き、まったく新しい可能性を提示してくれた」と、復帰の舞台裏を明かした。
▼膨大なキャストを率いる演出術とSNS社会への警鐘

『アベンジャーズ』シリーズの特徴である、アンサンブルキャストのまとめ方について問われたジョーは、自身のバックグラウンドが活きていると分析する。
「私たちは超大家族のイタリア系家庭で育ったため、複数のキャラクターが登場する群像劇の紡ぎ方は心得ている。役者の一人ひとりが、誰かにとっての最もお気に入りのキャラクターを演じているからこそ、全員を適切に掘り下げなければ観客を失望させる。物語全体を通じて非常に繊細に視点をシフトさせていくため、すべてが極めて精密に計算されている」
最後にジョーは、現代のソーシャルメディアが文化に与える悪影響について、強い危機感を露わにした。
「今日のカルチャーが抱える問題の本質は、すべてが対立をベースに駆動している点にある。ソーシャルメディアは人々を画面に釘付けにするために、あえて対立を煽る構造になっている。もし私たちが映画業界内でお互いの一歩を攻撃し続ければ、すべてが無難なものになり、最後には何も残らなくなるだろう。私たち全員をつなぎ止める最後に残されたものは、ストーリーテリングだ。その物語を多様化させ、語られる方法を民主化していくことこそが重要なのだ」
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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