Character.AI、AIドラマ市場へ参入 ハリウッド脚本家起用で新たな挑戦──視聴後はキャラクターと会話も
チャットボットサービスを展開するCharacter.AIが、新たに生成AIを活用したアニメーション・マイクロドラマ事業へ参入する。ハリウッド出身の脚本家やアーティストを起用し、視聴後には登場キャラクターとの会話も楽しめる新たなエンターテインメント体験を打ち出した。
AI制作のマイクロドラマをアプリ内で配信
チャットボット企業Character.AIは現地時間10日、同社アプリ内でAIを活用したアニメーション・マイクロドラマの配信を開始すると発表した。
新たに立ち上げたマイクロドラマ部門では、ハリウッドの脚本家がエピソードを執筆し、映像制作にはAIを活用。従来のアニメーション制作とは異なるワークフローを採用している。
さらに、配信後にはAI技術を用いて視聴者が作品のキャラクターとチャットできるほか、ファンフィクション風のオリジナルストーリーを作成できる機能も提供される。
同社によると、制作にはニコロデオン、Netflix、ドリームワークス、ブラムハウス作品に携わった経験を持つ脚本家やアーティストが参加しているという。ただし、参加クリエイターの氏名は公表していない。
3作品を同時配信 チャット機能との連携も
サービス開始時には3作品が公開される。
『ラスト・サマー(原題:Last Summer)』は、主人公の女性が夏に出会った相手の正体を探る青春ストーリー。『ザ・ナイトメア・ゲーム(原題:The Nighttime Game)』は、若者たちが呪われた可能性のある屋敷で命懸けのゲームに挑むホラー作品となっている。
一方、『エデンフォール(原題:Edenfall)』は、『ハンガー・ゲーム』と『レディ・プレイヤー1』を思わせる世界観を持つSF作品で、新作MMORPGのベータテストに参加した若者たちを描く。
Character.AIは今後、視聴体験だけでなく、キャラクターとの対話やファン創作機能を収益化の柱として育てていく考えだ。CEOのカランディープ・アナンド氏は、エピソード内へプレイヤー自身が入り込み、ロールプレイを楽しめる機能については「実現まで少なくとも1年はかかる」と説明している。
AI活用で制作期間を大幅短縮
AIの導入によって制作スピードも大きく向上したという。
アナンド氏によると、シリーズ1作品の完成まで約40日で制作でき、従来のアニメーション制作で必要だった約6か月と比べて大幅な短縮を実現した。
一方で、「Z世代向けに低品質なAIコンテンツを大量生産することが目標ではない」と語り、本数よりも作品のクオリティを重視する姿勢を強調した。
また、短尺動画市場についても、「受け身でSNSを眺め続けるのではなく、ユーザー自身が物語やキャラクターと能動的に関われる点が魅力だ」と説明している。
チャットボット企業としての新たな収益源を模索
Character.AIは、Google出身のエンジニア、ノーム・シャジア氏とダニエル・デ・フレイタス氏が創業したチャットボット企業で、正式サービス開始から約2年で月間利用者数は2,000万人規模へと成長した。
一方で近年は、チャットボットへの依存や未成年への影響を巡る訴訟や批判にも直面している。2025年秋には18歳未満のユーザーによるチャット機能を制限するなど、安全対策を進めてきた。
今回発表したマイクロドラマでは、18歳未満のユーザーも作品を視聴できるものの、年齢確認が完了していない場合はチャット機能を利用できない仕様となる。
同社はGoogleとの技術提携も継続しており、多くの専門家は、Character.AIの企業価値を約5億~10億ドルと見積もっている。今回のマイクロドラマ事業は、チャットボットサービスに続く新たな収益源の確立を目指す取り組みとして注目されそうだ。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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