ディズニーがSNS時代へ本格参入 TikTokクリエイターの動画をディズニープラスで展開
ディズニーとTikTokが、ファンやクリエイターによる動画コンテンツを活用した新たな提携を発表した。ファンがTikTokに投稿した動画の一部がディズニープラスの縦型動画コーナーにも掲載されるほか、参加を希望するクリエイターはディズニー作品の写真や映像素材を利用できるようになる。
ディズニーとTikTokが提携 ファンの動画がディズニープラスに掲載
両社は今回の提携を「業界初」の取り組みと位置づけている。参加を選んだクリエイターは、ディズニーキャラクターや作品にまつわる写真・映像素材へのアクセスが可能になる。一方で、投稿された動画の中から「厳選された」ものが、TikTokに加えてディズニープラスの縦型動画コーナー「Verts」にも掲載される仕組みだ。
この構図は、昨年発表されながら短期間で立ち消えとなった、OpenAIの動画生成サービス「Sora」の映像をディズニープラスに取り込むという計画と似た形といえる。ただし今回はAI生成コンテンツを扱うものではなく、あくまで人が制作した動画が対象となる点が異なる。
優秀なクリエイターには特典も
両社は、優れたクリエイターに向けて「特別な報酬」を用意し、露出機会の拡大や限定イベントへの招待、キャリア支援なども提供するとしている。単なる素材提供にとどまらず、クリエイターとの双方向の関係構築を意図した内容だ。
提携はまず米国で数か月以内に始動し、その後、他の地域へ拡大していく計画という。
経営陣のコメント
ディズニーでチーフ・マーケティング&ブランドオフィサーを務めるアサド・アヤズ氏は、「優れたストーリーテラーは、まずファンであることが多い」とコメント。「ファンが私たちの物語を新しい形で楽しんでいる今、この提携は、私たちが紡いできた物語と、そこから生まれる創造性をつなぐ新たな架け橋になる」と述べた。
TikTokでグローバル・エンターテインメント部門を率いるドーン・ヤン氏も、「クリエイターの存在こそがTikTokの核心にある」とした上で、「彼らの創造性が作品の生命を延ばし、ファン同士の会話を生み出している。ディズニーとともに、TikTokコミュニティならではの表現をディズニープラスに届けたい」とコメントしている。
縦型動画をめぐる競争が激化
ディズニープラスは今年3月に縦型動画コーナー「Verts」を開始した際、クリエイター投稿コンテンツの導入を示唆していた。今回の提携は、その構想が具体化した形といえる。
スマートフォンでの視聴が主流となる中、縦型動画への対応は各配信サービスにとって重要な課題となっている。Peacock、HBO Max、Netflixも、ここ数か月で縦型動画関連の機能を相次いで強化してきた。
マーベルや『スター・ウォーズ』、『モアナと伝説の海』といった人気IPのファンは、キャラクターや世界観について語り合う場として、すでにSNS上の動画プラットフォームを活用している。今回の提携は、そうしたファンダムとクリエイターの結びつきを、より公式な形で取り込もうとする動きとも言える。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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