藤井道人監督、初の日台合作『青春 18×2』に手応え「何度見ても色あせないと自負」

「青春18×2」会見
「青春18×2」会見

日本・台湾合作映画『青春 18×2  君へと続く道』の記者会見が27日、都内のホテルで行われダブル主演のシュー・グァンハンと清原果耶、藤井道人監督が出席した。

台湾の紀行エッセー「青春 18×2 日本慢車流浪記」を原作に、藤井監督が脚本を執筆。祖父が台湾出身で、第二の故郷での初の国際プロジェクトとなり「言葉が違うからこそ、分かり合おうとする濃度が強い。映画作りの楽しさを再認識した。日本の映画人の一人として、さらに広がることを伝えていこうと決心する一作になった」と手応えを口にした。

台湾の会社を追われた36歳のジミーが、18年前に思いを寄せた日本の少女アミからの手紙に望みを見いだし、日本各地を巡るロードムービー的なラブストーリー。ジミー役のシューは18歳と36歳を演じたが、「36歳は今の自分に近いという心境で、2年後にどうなっているかを想像しながら演じた。対して18歳は若者だった頃の側面をじっくり考えながら取り組んだ」と明かした。

一方、アミ役の清原は19年『デイアンドナイト』、20年『宇宙でいちばんあかるい屋根』に続き藤井監督と3度目のタッグ。「とても大切な、かけがえのない作品になりました。青春時代や初恋の記憶を優しく包んでくれるようで、見た方が前に進むきっかけになれば」としみじみ話した。

今月14日に台湾で先行公開され、3人も舞台挨拶に登壇。清原は「熱量が凄くて、楽しみに待っていてくださったんだと体感できて幸せでした」と笑顔。藤井監督も「Q&Aもあって、感想をシェアしたいという熱量があって観客へのリスペクトが増しました」と声を弾ませた。

さらに韓国、シンガポール、マレーシアなどアジア10カ国以上での公開も決まり、清原は「緊張します。映画は世界共通の文化なので、たくさんの方に届くことを祈っています」と期待。藤井監督は「映画のテーマが旅でもあるので、アジア各地に届いていくツアーのようでいろいろな感慨深さがある。何度見ても色あせない作品になったと自負しています」と自信のほどを語った。

日本では5月3日に全国で公開される。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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