『ゴジラ-1.0』がアメリカの批評家に大ウケ:「可能な限り大きなスクリーンで観るべき」
山崎貴監督『ゴジラ-1.0』が、12月1日より全米で公開された。アメリカの批評家たちからは、熱狂的な反応が届いている。
「『ゴジラ-1.0』は、単なる優れたゴジラ映画ではない」「スクリーンを飾ったゴジラ映画のなかでは、おそらく最高傑作だ」と『ReelViews』のジェームズ・ベラルディネリ氏は見解を示した。
アメリカの批評家たちはこぞって、その驚くべきビジュアル、感動的な人間ドラマ、そして社会批評のメタファーとしての怪獣の使い方について、今作を称賛。
『IGN Movies』のケイティ・ライフ氏:「『ゴジラ-1.0』は時代考証に基づいたセットや、広大な海原を疾走するドローンショットを駆使し、予算以上の出来に思える」
「その上、怪獣の破壊シーンも印象的。 巨大な軍艦がスクリーンを横切るショットは、それだけでIMAXで観る価値がある」
また、先月30日の時点で、『ゴジラ-1.0』のRotten Tomatoesスコアは98%を記録した。
「ゴジラ」シリーズ70周年イヤーに公開された『ゴジラ-1.0』は、日本国内で2000万ドル以上を稼いでいる。
ハリウッド制作シリーズに比べ高評価
批評家たちの間では、特に近年のハリウッド制作シリーズと比べ、『ゴジラ-1.0』の方が好評を得ているようだ。
『ワシントン・ポスト』のルーカス・トレヴァー氏: 「まさに魔法のような作品。そして、目の保養で、あらゆる意味での娯楽大作」
「『トップガン マーヴェリック』は、独創的なアクションと感情移入できるキャラクターを組み合わせた映画に需要があると証明した。『ゴジラ-1.0』も同様で、おそらく“マーヴェリック”より優れている」
『デイリー・ビースト』のニック・シェイガー氏: 「アメリカが制作してきたシリーズの出来にはムラがある。しかし、『ゴジラ-1.0』が証明しているように、日本人はゴジラの正しい使い方を知っている」
「人間とゴジラのバランスが巧み。さらに、社会政治的寓話を軽めにしつつ怪獣を優先させることで、ファンが続編に求めるものすべてを提供している」
“可能な限り大きなスクリーンで観るべき”
『サンフランシスコ・クロニクル』のボブ・ストラウス氏:「ゴジラの登場シーンは、視覚的・感覚的にとても印象的」
「今作の感情理解能力がもたらす効果は、このシリーズにずっと欠けていたものを提示してくれること。そして、クライマックスで涙を誘うことだ」
『AV Club』のマット・シムコウィッツ氏: 「『ゴジラ-1.0』は、シリーズが目指してきたことを見事に成し遂げた。山崎氏が東京の瓦礫の中で人道主義的なメッセージを見出し、シリーズは新たな力を宿して帰ってきたのだ」
「今作はゴジラ映画としては上出来かもしれない。つまり、ゴジラにはまだ多くのパワーが残されているというわけだ」
『ローリング・ストーン』のクリストファー・クルス氏: 「『ゴジラ-1.0』は、怪獣映画の古典に立ち返った芸術的作品。そして、観客を泣かせる初めてのゴジラ映画だろう。可能な限り大きなスクリーンで観るべきだ」
※今記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。翻訳/和田 萌