『マスターズ・オブ・ユニバース』米レビュー|豪華キャスト集結、ヒーマン愛に満ちた実写化
1980年代に誕生した人気玩具シリーズを実写映画化した『マスターズ・オブ・ユニバース』。ニコラス・ガリツィンを主演に迎え、イドリス・エルバ、ジャレッド・レト、クリステン・ウィグら豪華キャストが出演する話題作だ。しかし、その仕上がりは往年のファンには歓迎される一方で、新規観客にはやや敷居が高い作品となっている。
実写版『マスターズ・オブ・ユニバース』はファンサービス重視の作品に
トラヴィス・ナイト監督は、本作が持つ原作の荒唐無稽さを十分に理解したうえで、全編にセルフパロディ的なユーモアを散りばめている。4人の脚本家によって構築された物語は、意図的に大げさなユーモアや自己言及的なジョークが連続し、ときにミュージカル・パロディ作品を思わせるほどだ。
そのアプローチは、マテルの玩具シリーズやアニメ版、コミック版を愛してきたファン層には歓迎されるだろう。実際、本作には数多くのイースターエッグやカメオ出演が盛り込まれており、シリーズの歴史を知る観客ほど楽しめる構成になっている。
ニコラス・ガリツィンがヒーマン役に挑戦
主人公プリンス・アダム/ヒーマンを演じるのは、『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』で人気を集めたニコラス・ガリツィン。大規模フランチャイズ作品の主演として徹底した肉体改造に臨み、伝説のヒーロー像を体現している。
物語は、邪悪なスケルターによって故郷エターニアを追われたアダムが、自らの運命と向き合いながらヒーマンとして覚醒していく王道ファンタジー。成長譚と冒険活劇を組み合わせたストーリーは、シリーズを知らない観客にも分かりやすい構成となっている。
豪華キャストと個性豊かなキャラクターが集結
本作にはイドリス・エルバ、ジャレッド・レト、カミラ・メンデス、アリソン・ブリー、モレーナ・バッカリンら実力派キャストが出演。ヒーマンを支える仲間たちや、スケルター率いるヴィラン陣営まで、多彩なキャラクターがスクリーンを彩る。
特にジャレッド・レト演じるスケルターは、シリーズを代表する悪役として強い存在感を発揮。長年親しまれてきたキャラクターたちが実写で再現されることも、本作の大きな見どころとなっている。
シリーズファン必見の世界観とアクション
トラヴィス・ナイト監督は、原作の持つユーモアや遊び心を残しながら、エターニアの壮大な世界を映像化した。ヒーマンとスケルターの対決を軸に繰り広げられる戦闘シーンはスケール感があり、ダニエル・ペンバートンによる力強い音楽も作品を盛り上げる。
また、本作には歴代シリーズを思わせるイースターエッグやサプライズ要素も数多く盛り込まれている。長年のファンほど発見の楽しみがあり、シリーズへの愛情が感じられる内容だ。
ファンへのサービス精神が色濃い一作
一方で、本作は豊富なキャラクターや設定が登場するため、シリーズ未経験の観客には情報量の多さを感じる場面もある。また、全編に散りばめられたユーモアは好みが分かれるかもしれない。
それでも、『マスターズ・オブ・ユニバース』はヒーマンの世界を愛してきたファンに向けた大規模な実写化作品として、シリーズの魅力を存分に詰め込んだ一本と言えるだろう。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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