FIFA子会社化計画に激震、欧州が大会ボイコット宣言「ワールドカップは売り物じゃない」
FIFAが自らの商業部門を新会社として切り出し、その株式を米投資会社に売却する計画が浮上した。この“FIFA子会社化”構想に、欧州サッカー連盟(UEFA)が真っ向から反旗を翻し、ワールドカップの行方を左右しかねない事態に発展している。
▼FIFAの子会社化計画、その中身とは

FIFAが検討しているのは、商業部門を「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」という新会社に移管し、その株式20%を投資会社スライブ・キャピタルに売却する案だ。同社を率いるのはジョシュア・クシュナー氏で、ドナルド・トランプ米大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏の実弟にあたる人物である。
提案資料にはチケット価格の引き上げや国際大会の増加、FIFAの負債拡大による資金調達などが盛り込まれていたとされる。FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長はこの計画を「資金調達とサッカー普及を加速させる好機」と説明している。
▼欧州が猛反発、ワールドカップボイコットを表明

UEFA加盟55協会は、現地時間7月30日の緊急会合でこの計画を全会一致で拒否。「計画が撤回されない限り、欧州各国代表はFIFA主催大会に一切出場しない」との声明を発表し、対象には2027年開催予定の女子ワールドカップも含まれるとしている。
今年の男子ワールドカップではベスト4のうち3チームが欧州勢で、優勝したスペインもその一角だった。欧州抜きの大会となれば、規模でも商業的インパクトでも大きく見劣りする内容になりかねない。
UEFAは声明で「サッカー界にとって重大な提案を、関係者への協議もないまま秘密裏に進めたことは無責任極まりない」と厳しく批判。「ワールドカップは売り物ではない」という強い言葉で計画を突き放した。
▼華やかな決勝の裏で…政治介入疑惑も影を落とすFIFA

今年のワールドカップ決勝戦では、史上初となる豪華なハーフタイムショーも実施された。マドンナ、ジャスティン・ビーバー、BTS、シャキーラらが出演した約11分間のステージにスタジアムは大いに沸き、華やかなフィナーレを迎えた一方で、大会運営をめぐっては別の議論も浮上していた。
その一つが、FIFAによる試合運営への政治的影響をめぐる問題だ。UEFAは、FIFAが試合結果に対する政治的な介入を許していると指摘。2026年大会では、米国代表FWフォラリン・バログン選手に提示されたレッドカードが、トランプ大統領からの電話要請を受けてFIFAによって覆された一件を例に挙げている。
華やかな祭典の舞台裏で相次いだこうした問題が、FIFAの運営体制に対する不信感を強め、今回の子会社化構想への反発をさらに後押ししたとみられる。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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